学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ E. 上肢の骨格 / Q0816

理由で解く 解剖学

Q0816 運動器系

出典:鍼灸 第29回(2021) 問題15
問題
上肢の骨格について正しいのはどれか。
選択肢
1 肩甲骨上角は外側縁と上縁の間にある。
2 上腕骨小頭は上腕骨滑車の外側にある。
3 尺骨頭は尺骨の近位にある。
4 舟状骨は手根骨の遠位列にある。
解答
正解2(上腕骨小頭は上腕骨滑車の外側にある。)
解説
✗ 1. 誤り
肩甲骨上角は外側縁と上縁の間にある。
肩甲骨上角は「内側縁と上縁」の交点にある。肩甲骨は逆三角形をしており、頂点は上角・下角・外側角の3つ。外側縁と上縁の間にあるのは外側角(関節窩を含む)である。
✓ 2. 正しい
上腕骨小頭は上腕骨滑車の外側にある。
上腕骨下端の両端には外側上顆と内側上顆が突出し、その間に肘関節を営む上腕骨顆がある。上腕骨顆は外側の半球状の「上腕骨小頭」と内側の糸巻き状の「上腕骨滑車」からなり、小頭は橈骨頭窩と腕橈関節(球関節)をつくり、滑車は尺骨の滑車切痕と腕尺関節(蝶番関節)をつくる。橈骨は外側にあるから、それと対面する小頭は外側、尺骨は内側だから滑車は内側、という位置関係になる。肘関節の複関節構造を理解する基礎となる。
✗ 3. 誤り
尺骨頭は尺骨の近位にある。
尺骨「頭」は尺骨の「遠位端(下端)」にある。上肢の骨では近位端(肘側)が太く遠位端(手側)が細いが、尺骨の場合は上端が肘頭で、下端が尺骨頭となる。橈骨頭は近位にある(上腕骨小頭と関節)。
✗ 4. 誤り
舟状骨は手根骨の遠位列にある。
舟状骨は手根骨「近位列の最橈側」にある。近位列は橈側から舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨。遠位列は橈側から大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有鉤骨。
ポイント
  • 上腕骨小頭(外側/橈骨と関節)、上腕骨滑車(内側/尺骨と関節)の位置関係が肘関節理解の基本。
  • 覚え方のコツ: 「小頭は小指じゃなく母指側(外側)」。橈骨(母指側)と関節するから外側、と対応づける。
  • 関連知識: 肘関節は腕尺関節(蝶番)・腕橈関節(球)・上橈尺関節(車軸)の3関節が1つの関節腔に収まる複関節。
  • よくある間違い: 尺骨頭を近位と誤る/肩甲骨上角を外側縁と混同する/舟状骨を遠位列に含めてしまう。いずれも基本用語の整理が必要。
  • 臨床応用: 肘関節脱臼の多くは後方脱臼で、橈骨頭と尺骨肘頭が後方に外れる。小児の肘内障は橈骨頭が輪状靭帯から亜脱臼する状態。
比較表
構造 位置
肩甲骨上角 内側縁と上縁の交点
肩甲骨外側角 外側縁と上縁の交点(関節窩)
上腕骨小頭 上腕骨下端・外側(橈骨と関節)
上腕骨滑車 上腕骨下端・内側(尺骨と関節)
尺骨頭 尺骨の遠位端
橈骨頭 橈骨の近位端
舟状骨 手根骨近位列・橈側
解説画像
鍼灸 第29回(2021) 問題15|上肢の骨格について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第29回(2021) 問題15|上肢の骨格について正しいのはどれか。
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