学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ34P079

理由で解く 柔道整復師

QJ34P079 柔道整復理論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問79
問題
円回内筋付着部より近位の前腕骨骨幹部骨折で遠位骨片に作用するのはどれか。
選択肢
1 回外筋
2 上腕筋
3 上腕二頭筋
4 方形回内筋
解答
正解4(方形回内筋)
解説

円回内筋の付着部より近位で折れた場合、遠位骨片に働くのは方形回内筋である。骨片の転位は「骨折線より遠位に付く筋か、近位に付く筋か」で決まる。

前腕骨骨幹部骨折で転位の方向を読むときは、骨折線を境に、どの筋がどちら側の骨片に付いているかを見る。橈骨では、上腕二頭筋が橈骨粗面に、回外筋が近位部に付くため、これらは近位骨片を回外させる。円回内筋は橈骨中央外側に付き、方形回内筋は遠位 1/4 に付くので、いずれも遠位骨片を回内させる。したがって円回内筋の付着部より近位で折れると、近位骨片は上腕二頭筋と回外筋によって回外位をとり、遠位骨片は円回内筋と方形回内筋によって回内位をとる、という相反する肢位になる。選択肢のなかで遠位骨片に付いているのは方形回内筋だけである。この場合、整復と固定は近位骨片の肢位に遠位骨片を合わせる考え方が基本で、前腕は回外位に近い肢位で保持する。上腕筋は尺骨粗面に付く肘関節屈筋であり、前腕骨骨幹部の骨片を回旋させる働きは持たない。

✓ 4. 正しい
方形回内筋
橈骨・尺骨の遠位 1/4 に付着するため、円回内筋付着部より近位の骨折では遠位骨片側に属する。遠位骨片を回内位へ引く。
✗ 1. 誤り
回外筋
橈骨近位部に付着するため近位骨片に作用する。上腕二頭筋とともに近位骨片を回外位にする。
✗ 2. 誤り
上腕筋
尺骨粗面に付着する肘関節屈筋であり、前腕骨骨幹部の骨片を回旋させる作用はない。
✗ 3. 誤り
上腕二頭筋
橈骨粗面に付着するため近位骨片に作用する。強力な回外筋として近位骨片を回外させる。
ポイント
  • 転位の読み方は「骨折線より遠位に付くか、近位に付くか」を筋ごとに確認するのが原則。
  • 近位骨片に付く回外方向の筋=上腕二頭筋(橈骨粗面)、回外筋(橈骨近位部)。
  • 遠位骨片に付く回内方向の筋=円回内筋(橈骨中央外側)、方形回内筋(遠位 1/4)。
  • 円回内筋付着部より近位の骨折では、近位骨片が回外位、遠位骨片が回内位という相反する肢位になる。
  • 上腕筋は尺骨粗面に付く肘屈筋で、前腕の回旋転位には関与しない。
比較表
骨折高位近位骨片の肢位作用する筋遠位骨片の肢位作用する筋
円回内筋付着部より近位回外位上腕二頭筋・回外筋回内位円回内筋・方形回内筋
円回内筋付着部より遠位中間位回外筋と円回内筋が拮抗回内位方形回内筋
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