学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ34P078
理由で解く 柔道整復師
上腕骨骨幹部骨折で問題になる神経は橈骨神経である。短母指外転筋は正中神経支配なので、橈骨神経麻痺では障害されない。
橈骨神経は上腕骨の後面を橈骨神経溝に沿って外下方へ回り込むため、骨幹部中央から遠位 1/3 の骨折で骨片や腫脹の影響を受けやすい。麻痺すると前腕の伸筋群が働かなくなり、手関節と手指 MP 関節の伸展ができない下垂手を呈する。母指では、外転のうち橈骨神経が担うのは長母指外転筋による橈側外転であり、これは失われる。一方、母指を手掌面から垂直に持ち上げる掌側外転を担う短母指外転筋は正中神経(反回枝)支配で、橈骨神経麻痺では保たれる。ここが本問の分かれ目である。麻痺を認めたら、手関節を軽度背屈位に保つ装具などで手指の拘縮と腱の過伸長を防ぎつつ、可動域を保つ他動運動を行い、経過を医師と共有する。
| 筋 | 支配神経 | 橈骨神経麻痺での可否 |
|---|---|---|
| 長母指外転筋 | 橈骨神経(後骨間神経) | 障害される |
| 短母指外転筋 | 正中神経(反回枝) | 保たれる |
| 長・短橈側手根伸筋 | 橈骨神経 | 障害される |
| 尺側手根伸筋 | 橈骨神経(後骨間神経) | 障害される |
| 尺側手根屈筋 | 尺骨神経 | 保たれる |
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