学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §20 臨床実地問題 / QJ34P056
理由で解く 柔道整復師
左肋骨骨折に伴う外傷性気胸で、左肺が完全に虚脱し呼吸困難をきたしている。まず行うべきは胸腔ドレナージで、胸腔内の空気を抜いて肺を再膨張させることである。
側胸部を強打して肋骨が折れると、骨折端が肺を損傷して胸腔内へ空気が漏れる。胸腔内の陰圧が失われると肺は虚脱し、換気とガス交換ができなくなって呼吸困難が生じる。肺の虚脱が高度で呼吸困難を伴う気胸は胸腔ドレナージ(胸腔穿刺・胸腔ドレーン留置と持続吸引)の適応で、脱気すれば肺は再膨張し症状は速やかに改善する。血圧低下・頸静脈怒張・気管の健側偏位・患側呼吸音の消失を伴う場合は緊張性気胸であり、画像を待たずに直ちに脱気する。ドレナージ後も出血量が多い、空気漏れが持続するといった場合に開胸手術の適応を検討する。本問には図が添えられているが、判断に必要な所見(左第4・5肋骨骨折と左肺完全虚脱)は設問文に明記されている。
| 処置 | この症例での位置づけ |
|---|---|
| 胸腔ドレナージ | 肺虚脱と呼吸困難を伴う気胸の第一選択。脱気して肺を再膨張させる |
| 外固定(胸帯など) | 肋骨骨折の疼痛緩和にとどまり、気胸は改善しない。強い固定は換気を妨げる |
| 気管内挿管 | 意識清明で自発呼吸がある本例では適応外。脱気前の陽圧換気は緊張性気胸を助長しうる |
| 開胸手術 | 大量血胸、持続する出血や空気漏れ、気管支損傷などでドレナージ後に検討 |
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