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理由で解く 柔道整復師

QJ34P043 一般臨床医学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問43
問題
パーキンソン(Parkinson)病に特徴的なのはどれか。
選択肢
1 安静時振戦
2 姿勢時振戦
3 睡眠時振戦
4 動作時振戦
解答
正解1(安静時振戦)
解説

パーキンソン病に特徴的なのは安静時振戦である。力を抜いているときに現れ、動かすと軽くなるのが見分けの決め手になる。

パーキンソン病は中脳黒質のドパミン神経細胞が変性し、線条体のドパミンが減少して大脳基底核の運動調節が乱れる神経変性疾患である。四大徴候は安静時振戦、筋強剛(歯車様固縮)、無動・寡動、姿勢反射障害で、進行すると前傾前屈姿勢、小刻み歩行、突進歩行、仮面様顔貌、小声・小字症がみられる。安静時振戦はおよそ4〜6Hzで、母指と示指をこすり合わせるような丸薬丸め様(pill-rolling)運動として現れ、随意運動を始めると減弱し、睡眠中は消失し、緊張や暗算などで増強する。この「動かすと減る」という性質が、動作で強まる小脳性の企図振戦や、姿勢を保つときに出る本態性振戦との決定的な違いである。転倒・すくみ足のリスクが高いため、環境整備や歩行の合図(視覚・聴覚キュー)を用いた転倒予防への配慮も併せて必要となる。

✓ 1. 正しい
安静時振戦
力を抜いた状態で出現する4〜6Hzの振戦で、丸薬丸め様運動が典型。随意運動で軽減し睡眠中は消失する。パーキンソン病の四大徴候の一つである。
✗ 2. 誤り
姿勢時振戦
上肢を前方に挙上して保持したときなど、一定の姿勢を保つ際に出る振戦で、本態性振戦や生理的振戦の亢進でみられる。
✗ 3. 誤り
睡眠時振戦
パーキンソン病の安静時振戦は睡眠中には消失する。睡眠中に持続する振戦は本疾患の特徴ではない。
✗ 4. 誤り
動作時振戦
動作に伴って現れ、目標に近づくほど大きくなる企図振戦は小脳障害でみられる。パーキンソン病では逆に動作で振戦が軽減する。
ポイント
  • パーキンソン病の四大徴候=安静時振戦、筋強剛(歯車様)、無動・寡動、姿勢反射障害。
  • 安静時振戦は4〜6Hz、丸薬丸め様。随意運動で軽減、睡眠中は消失、緊張で増強。
  • 病態は中脳黒質のドパミン神経変性による線条体ドパミン減少。
  • 本態性振戦は姿勢時・動作時に出て安静時には目立たない。小脳障害では企図振戦。
  • すくみ足・突進歩行による転倒リスクが高く、環境整備と歩行の合図による転倒予防が重要。
比較表
振戦の種類出現する場面代表的な疾患
安静時振戦力を抜いているとき(動作で軽減)パーキンソン病
姿勢時振戦一定の姿勢を保持しているとき本態性振戦、生理的振戦の亢進、甲状腺機能亢進症
動作時・企図振戦動作中、目標に近づくほど増大小脳障害
羽ばたき振戦手関節背屈位を保持したとき肝性脳症
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