学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 一般臨床医学 ▸ §3 診察各論 視診 / QJ34P043
理由で解く 柔道整復師
パーキンソン病に特徴的なのは安静時振戦である。力を抜いているときに現れ、動かすと軽くなるのが見分けの決め手になる。
パーキンソン病は中脳黒質のドパミン神経細胞が変性し、線条体のドパミンが減少して大脳基底核の運動調節が乱れる神経変性疾患である。四大徴候は安静時振戦、筋強剛(歯車様固縮)、無動・寡動、姿勢反射障害で、進行すると前傾前屈姿勢、小刻み歩行、突進歩行、仮面様顔貌、小声・小字症がみられる。安静時振戦はおよそ4〜6Hzで、母指と示指をこすり合わせるような丸薬丸め様(pill-rolling)運動として現れ、随意運動を始めると減弱し、睡眠中は消失し、緊張や暗算などで増強する。この「動かすと減る」という性質が、動作で強まる小脳性の企図振戦や、姿勢を保つときに出る本態性振戦との決定的な違いである。転倒・すくみ足のリスクが高いため、環境整備や歩行の合図(視覚・聴覚キュー)を用いた転倒予防への配慮も併せて必要となる。
| 振戦の種類 | 出現する場面 | 代表的な疾患 |
|---|---|---|
| 安静時振戦 | 力を抜いているとき(動作で軽減) | パーキンソン病 |
| 姿勢時振戦 | 一定の姿勢を保持しているとき | 本態性振戦、生理的振戦の亢進、甲状腺機能亢進症 |
| 動作時・企図振戦 | 動作中、目標に近づくほど増大 | 小脳障害 |
| 羽ばたき振戦 | 手関節背屈位を保持したとき | 肝性脳症 |
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