学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §1 診察概論 / QJ34P024

理由で解く 柔道整復師

QJ34P024 一般臨床医学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問24
問題
急性の意識障害患者にまず行うのはどれか。
選択肢
1 触診
2 打診
3 腱反射
4 生命徴候観察
解答
正解4(生命徴候観察)
解説

急性の意識障害では、原因を突きとめるより先に「命を守る」ことが優先される。したがって最初に行うのは生命徴候(バイタルサイン)の観察である。

意識障害の原因は脳血管障害・低血糖・中毒・低酸素血症・ショックなど多岐にわたるが、どの原因であっても気道閉塞や呼吸停止、循環虚脱があれば数分で致命的になる。そのため診察は「気道(A)・呼吸(B)・循環(C)」の確認から始め、呼吸数、脈拍、血圧、体温、SpO₂、瞳孔所見をそろえて把握する。意識レベルはJCSやGCSで数値化しておくと、時間経過での悪化・改善を客観的に比較できる。触診・打診・腱反射などの系統的な身体診察や神経学的検査は、生命徴候が安定していることを確認したうえで進める順序になる。施術所でこうした患者に遭遇した場合は、生命徴候を確認しながら直ちに救急要請し、気道確保と保温を行い、嘔吐に備えて回復体位をとらせ、意識レベルの推移を記録して救急隊に引き継ぐ。

✓ 4. 正しい
生命徴候観察
呼吸・脈拍・血圧・体温・意識レベルは、生命が維持されているかを直接示す指標である。異常があればその場で救命処置に移る必要があるため、あらゆる診察に先立って確認する。
✗ 1. 誤り
触診
腹部の圧痛や皮膚の湿潤・冷感など有用な情報は得られるが、生命の危機を直接検知する手段ではない。バイタルサインを確認したあとの全身観察の一部として行う。
✗ 2. 誤り
打診
胸腔・腹腔内の含気や液体貯留を推定する手技で、意識障害の初期対応で最優先される項目ではない。呼吸・循環が安定してから必要に応じて行う。
✗ 3. 誤り
腱反射
障害部位の局在診断に役立つ神経学的所見だが、実施しても呼吸や循環の破綻は分からない。バイタルサインと意識レベルを押さえたあとに評価する。
ポイント
  • 急性意識障害の初期対応は「原因検索より生命維持」。まずバイタルサイン(気道・呼吸・循環+体温)を確認する。
  • 意識レベルはJCSまたはGCSで数値化し、経時変化を追えるように記録する。
  • 低血糖は意識障害の頻度が高く、かつ治療で回復しうる原因なので、早期の血糖確認が重要とされる。
  • 触診・打診・腱反射は、生命徴候の安定を確認したあとに行う系統的診察の一部。
  • 施術所では直ちに救急要請し、気道確保・保温・回復体位を保って救急隊へ情報を引き継ぐ。
比較表
順序行うことねらい
1気道(A)・呼吸(B)・循環(C)の確認数分で命に関わる破綻を検知する
2意識レベルの数値化(JCS/GCS)、瞳孔・体温重症度の把握と経時比較
3血糖測定、既往・服薬・発症状況の聴取治療可能な原因の早期発見
4視診・触診・打診・聴診、神経学的診察(腱反射など)障害部位・原因疾患の絞り込み
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