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理由で解く 柔道整復師

QJ34P002 衛生学・公衆衛生学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午後 問2
問題
医療計画の記載事項はどれか。
選択肢
1 基準病床数の算定
2 受動喫煙防止対策の推進
3 後期高齢者医療制度の実施
4 市区町村保健センターの設置
解答
正解1(基準病床数の算定)
解説

医療計画は医療法に基づいて都道府県が定める、地域の医療提供体制の設計図である。選択肢のうち医療計画の記載事項にあたるのは1の基準病床数の算定で、他の3つはそれぞれ別の法律に根拠をもつ。

医療計画には、5疾病(がん、脳卒中、心筋梗塞等の心血管疾患、糖尿病、精神疾患)と6事業(救急医療、災害時の医療、新興感染症発生・まん延時の医療、へき地の医療、周産期医療、小児医療)および在宅医療に関する医療体制、二次・三次医療圏の設定、基準病床数、地域医療構想、医師確保計画などを記載する。第34回国家試験の時点では、新興感染症を6事業目に加えた第8次医療計画(2024年度〜)が動いている。基準病床数は病床の地域偏在を是正するための量的な目安で、一般病床・療養病床は二次医療圏ごとに、精神・結核・感染症病床は都道府県単位で算定する。既存病床数が基準病床数を上回る病床過剰地域では、都道府県知事が増床の申請に対して勧告を行える。この形式の設問は、選択肢ごとに「どの法律・どの計画のものか」を思い出して照合するのが確実な解き方になる。

✓ 1. 正しい
基準病床数の算定
医療法が定める医療計画の記載事項である。地域ごとに必要と見込まれる病床数を算定し、それを超える地域では新たな増床を抑えることで、病床の偏在を是正することがねらい。一般・療養病床は二次医療圏単位、精神・結核・感染症病床は都道府県単位で算定する。
✗ 2. 誤り
受動喫煙防止対策の推進
受動喫煙防止は健康増進法に規定されている。多数の者が利用する施設は原則屋内禁煙とされ、学校・病院・行政機関などは敷地内禁煙が基本となる。医療計画の記載事項ではない。
✗ 3. 誤り
後期高齢者医療制度の実施
高齢者の医療の確保に関する法律に基づく制度で、都道府県単位で設立される後期高齢者医療広域連合が運営する。対象は75歳以上(一定の障害がある場合は65歳以上)。医療計画とは根拠法も実施主体も異なる。
✗ 4. 誤り
市区町村保健センターの設置
市町村保健センターは地域保健法に基づき市町村が設置する施設で、健康相談・保健指導・健康診査など住民に身近なサービスを担う。都道府県等が設置し広域的・専門的業務を担う保健所とは役割が異なる。いずれも医療計画の記載事項ではない。
ポイント
  • 医療計画=医療法に基づき都道府県が策定。おおむね6年ごとに見直し(在宅医療・5疾病6事業は3年で中間見直し)
  • 主な記載事項:5疾病6事業+在宅医療、二次・三次医療圏、基準病床数、地域医療構想、医師確保計画、外来医療計画
  • 基準病床数は「増やしすぎない」ための上限の目安。一般・療養は二次医療圏、精神・結核・感染症は都道府県単位
  • 第8次医療計画(2024年度〜)から「新興感染症発生・まん延時における医療」が加わり6事業になった
  • 根拠法の切り分け:受動喫煙=健康増進法、後期高齢者医療=高齢者医療確保法、保健センター=地域保健法
比較表
事項根拠法担い手
基準病床数の算定医療法(医療計画)都道府県
受動喫煙防止対策健康増進法施設管理者・都道府県等
後期高齢者医療制度高齢者の医療の確保に関する法律後期高齢者医療広域連合
市町村保健センターの設置地域保健法市町村
(参考)保健所の設置地域保健法都道府県・政令市・特別区
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