学習トップ理由で解く 柔道整復師病理学概論 ▸ §9 腫瘍 / QJ34A127

理由で解く 柔道整復師

QJ34A127 病理学概論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問127
問題
悪性腫瘍はどれか。
選択肢
1 横紋筋腫
2 骨肉腫
3 神経線維腫
4 血管腫
解答
正解2(骨肉腫)
解説

腫瘍の名前は「良性か悪性か」「上皮性か非上皮性か」で決まります。語尾が「〜肉腫」の骨肉腫だけが悪性です。

命名の原則は3つです。良性腫瘍は「発生母組織+腫」(脂肪腫、平滑筋腫、血管腫など)、上皮性の悪性腫瘍は「〜癌/癌腫」(腺癌、扁平上皮癌)、非上皮性(間葉系)の悪性腫瘍は「発生母組織+肉腫」(脂肪肉腫、骨肉腫)です。骨肉腫は骨に発生する非上皮性悪性腫瘍で、10代を中心とした若年者の大腿骨遠位・脛骨近位といった膝周囲の骨幹端に好発し、腫瘍細胞自身が類骨を作ること、血行性に肺へ転移しやすいことが特徴です。柔道整復の現場では、膝周囲の痛みや腫脹が外傷歴だけでは説明しにくい、夜間も痛む、次第に強くなるといった場合に、施術で経過を見続けずに画像評価につなげる判断が求められます。なお、悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・悪性黒色腫は語尾が「腫」でも悪性という例外なので、あわせて覚えておきましょう。

✓ 2. 正しい
骨肉腫
骨に発生する非上皮性の悪性腫瘍です。10代の膝周囲(大腿骨遠位・脛骨近位)の骨幹端に好発し、肺転移をきたしやすいことで知られます。
✗ 1. 誤り
横紋筋腫
横紋筋に由来する良性腫瘍で、心臓(結節性硬化症に伴うもの)などにまれに発生します。対応する悪性腫瘍は横紋筋肉腫です。
✗ 3. 誤り
神経線維腫
末梢神経の鞘に由来する良性腫瘍です。神経線維腫症1型(レックリングハウゼン病)では、カフェオレ斑とともに全身に多発します。
✗ 4. 誤り
血管腫
血管に由来する良性腫瘍で、乳児血管腫や肝血管腫などがあります。対応する悪性腫瘍は血管肉腫です。
ポイント
  • 命名の原則:良性=「〜腫」/上皮性の悪性=「〜癌(癌腫)」/非上皮性の悪性=「〜肉腫」
  • 例外として覚える:悪性リンパ腫・多発性骨髄腫・悪性黒色腫は「腫」でも悪性
  • 骨肉腫は10代・膝周囲の骨幹端に好発し、血行性に肺転移しやすい
  • 悪性の特徴:浸潤性発育、被膜を持たない、転移する、異型性が強い、発育が速い、悪液質を伴う
  • 外傷歴で説明しきれない骨の痛み・腫脹・夜間痛が続くときは、経過観察にとどめず画像評価につなげる
比較表
由来良性悪性
上皮性腺腫、乳頭腫癌腫(腺癌、扁平上皮癌)
非上皮性(間葉系)脂肪腫、平滑筋腫、横紋筋腫、血管腫、神経線維腫、骨腫脂肪肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、血管肉腫、骨肉腫
名前の例外悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、悪性黒色腫(「腫」だが悪性)
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