学習トップ理由で解く 柔道整復師病理学概論 ▸ §8 免疫異常・アレルギー / QJ34A125

理由で解く 柔道整復師

QJ34A125 病理学概論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問125
問題
I型アレルギーに関与するのはどれか。
選択肢
1 IgG
2 IgM
3 IgA
4 IgE
解答
正解4(IgE)
解説

I型(即時型)アレルギーの主役はIgEと肥満細胞です。抗原に触れて数分で症状が出るのが特徴です。

アレルゲンが初めて体内に入ると、B細胞から分化した形質細胞がIgEを産生し、このIgEが肥満細胞(マスト細胞)や好塩基球の表面にあるFcε受容体に結合して待機します(感作)。同じアレルゲンが再び入り、細胞表面のIgEを橋渡しするように結合すると、肥満細胞は数分以内に脱顆粒し、ヒスタミン、ロイコトリエン、プロスタグランジンなどの化学伝達物質を放出します。その結果、血管拡張と透過性亢進(発赤・膨疹・浮腫)、平滑筋の収縮(気管支狭窄)、腺分泌の亢進(鼻汁・喀痰)が起こります。気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、食物アレルギー、アトピー性皮膚炎、そして全身性で命に関わるアナフィラキシーショックがこれに含まれます。Eは「Emergency(すぐ来る)」と結びつけて覚えると忘れにくくなります。

✓ 4. 正しい
IgE
血清中の濃度は最も低い免疫グロブリンですが、肥満細胞・好塩基球に結合してI型アレルギーの引き金を引きます。本来は寄生虫感染に対する防御を担う抗体です。
✗ 1. 誤り
IgG
血清中で最も多い免疫グロブリンで、唯一胎盤を通過して胎児に移行します。関与するのはII型(細胞傷害型)とIII型(免疫複合体型)です。
✗ 2. 誤り
IgM
五量体をとる大型の抗体で、感染の初期に最初に産生されます。補体を強く活性化し、II型・III型アレルギーに関与します。
✗ 3. 誤り
IgA
分泌型は二量体で、唾液・涙・腸液・初乳などに含まれ、粘膜面での局所免疫を担います。I型アレルギーの引き金にはなりません。
ポイント
  • I型=IgE+肥満細胞。抗原再曝露から数分で発症する即時型
  • I型の代表:気管支喘息、アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、食物アレルギー、アナフィラキシー
  • II型・III型はIgG・IgMが関与、IV型は抗体ではなく感作T細胞が関与する遅延型
  • IgGは胎盤通過、IgMは感染初期に最初に出る、IgAは粘膜と初乳、IgEは寄生虫とアレルギー
  • アナフィラキシー時は速やかに救急要請し、アドレナリン自己注射薬を携帯していれば使用を促す
比較表
別名主役代表疾患
I型即時型・アナフィラキシー型IgE+肥満細胞気管支喘息、蕁麻疹、花粉症、アナフィラキシー
II型細胞傷害型IgG・IgM+補体自己免疫性溶血性貧血、不適合輸血、重症筋無力症
III型免疫複合体型抗原抗体複合体+補体糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス、血清病
IV型遅延型感作T細胞・マクロファージツベルクリン反応、接触皮膚炎、移植拒絶反応
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