学習トップ理由で解く 柔道整復師病理学概論 ▸ §5 循環障害 / QJ34A117

理由で解く 柔道整復師

QJ34A117 病理学概論

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問117
問題
循環障害はどれか。
選択肢
1 壊死
2 梗塞
3 肉芽
4 転移
解答
正解2(梗塞)
解説

梗塞は動脈が詰まって血流が途絶え、その支配領域が壊死に陥る病変です。原因が「血の流れ」にあるため、循環障害に分類されます。

病理総論は、循環障害/退行性病変(変性・壊死)/進行性病変(再生・肥大・過形成・肉芽)/炎症/腫瘍という枠組みで整理すると混乱しません。梗塞は血栓や塞栓で終動脈が閉塞し、側副血行が乏しい領域が虚血性壊死に陥る状態で、名前の由来そのものが血流の途絶です。一方の壊死は「細胞が病的に死んだ」という結果を指す言葉で、毒物・感染・熱・外傷など血流以外の原因でも起こります。梗塞は壊死を引き起こすので紛らわしいのですが、血流の話か、細胞の最期の話かという分類の軸の違いで切り分けてください。

✓ 2. 正しい
梗塞
血栓・塞栓などで動脈が閉塞し、その灌流領域が虚血性壊死に陥る病態です。原因が血流の途絶にあるため循環障害に属します。心筋梗塞、脳梗塞、腎梗塞が代表です。
✗ 1. 誤り
壊死
細胞・組織が病的に死ぬことで、退行性病変に分類されます。梗塞の結果として生じますが、それ以外にも感染・化学物質・熱傷など多くの原因で起こります。
✗ 3. 誤り
肉芽
肉芽組織のことで、新生毛細血管と線維芽細胞、炎症細胞に富む修復組織です。組織欠損を埋めて瘢痕へ向かう過程なので、進行性病変(修復)に分類されます。
✗ 4. 誤り
転移
腫瘍細胞が原発巣を離れ、血行性・リンパ行性・播種によって別の場所に到達して増殖することです。悪性腫瘍の基本的性質であり、腫瘍の項目に属します。
ポイント
  • 循環障害に入るもの:充血・うっ血・虚血・出血・血栓・塞栓・梗塞・浮腫・ショック
  • 梗塞=原因(血流途絶)から見た名前、壊死=結果(細胞の死)から見た名前。梗塞は壊死を起こすが分類の軸が違う
  • 肉芽組織=毛細血管+線維芽細胞+炎症細胞。修復のための組織で進行性病変
  • 転移は悪性腫瘍の性質。良性腫瘍は転移しない
  • 心・脳・腎・脾は側副血行に乏しく、梗塞を起こしやすい臓器
比較表
用語分類中身
梗塞循環障害動脈閉塞による虚血性壊死
壊死退行性病変細胞・組織の病的な死
肉芽(肉芽組織)進行性病変欠損を埋める修復組織
転移腫瘍悪性腫瘍が離れた場所で増殖する
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