学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 病理学概論 ▸ §5 循環障害 / QJ33A121
理由で解く 柔道整復師
汗で水分と一緒にナトリウムも失った後に、電解質を含まない水道水だけを大量に飲むと、体液のナトリウム濃度が薄まって低張性脱水になります。
脱水は、失われる水とナトリウムのバランスによって3型に分けられる。高張性脱水(水欠乏型)は水の喪失が優位で血漿浸透圧が上がり、細胞内から水が引き出されるため強い口渇と乏尿が前面に出る。低張性脱水(ナトリウム欠乏型)はナトリウムの喪失が優位、あるいは喪失後に真水だけを補ったときに起こり、血漿浸透圧が下がって水が細胞内へ移動するため、循環血液量は減るのに口渇は目立たないという特徴がある。等張性脱水(混合型)は出血や嘔吐・下痢のように水と電解質を同じ割合で失う型。低張性脱水では頭痛・悪心・倦怠感・こむら返りが出て、進行すると脳浮腫による意識障害やけいれんに至る。運動時の水分補給では、水だけでなくナトリウムを含むスポーツドリンクや経口補水液を選び、こまめに分けて摂ることが予防になる。
| 項目 | 高張性脱水 | 低張性脱水 | 等張性脱水 |
|---|---|---|---|
| 失われるもの | 水>Na | Na>水 | 水=Na |
| 血漿浸透圧・血清Na | 上昇 | 低下 | ほぼ不変 |
| 水の移動 | 細胞内→細胞外 | 細胞外→細胞内 | 移動なし |
| 口渇 | 強い | 乏しい | 中等度 |
| 主な症状 | 乏尿、粘膜乾燥、発熱 | 倦怠感、頭痛、悪心、けいれん、血圧低下 | 循環血液量減少、頻脈、血圧低下 |
| 原因の例 | 大量発汗、尿崩症、摂取不足 | 発汗後に水道水のみ大量摂取、利尿薬 | 出血、嘔吐、下痢 |
| 補給の考え方 | 水分(自由水)の補給が中心 | 電解質を含む輸液・経口補水液 | 等張輸液で水と電解質を同時に |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。