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理由で解く 柔道整復師

QJ34A105 生理学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問105
問題
高齢者の睡眠で正しいのはどれか。
選択肢
1 中途覚醒が減少する。
2 レム睡眠の割合が減少する。
3 日内リズムが後ろにずれる。
4 深い睡眠(徐波睡眠)が増加する。
解答
正解2(レム睡眠の割合が減少する。)
解説

加齢に伴う睡眠は「浅く・途切れやすく・早寝早起き」に変化します。レム睡眠の割合が減少するという記述が正しく、正答は2です。

睡眠はノンレム睡眠(浅いN1・N2と深いN3=徐波睡眠)とレム睡眠が約90分周期で交代して構成されます。加齢で最も顕著に変わるのは徐波睡眠の減少で、その分だけ浅いN1・N2が増えるため、物音や尿意でも目が覚めやすくなり、中途覚醒と早朝覚醒が増えて睡眠効率(臥床時間に対する実睡眠時間の割合)が下がります。レム睡眠は新生児で全睡眠の約半分を占め、成人で約20〜25%に落ち着き、高齢期にはその割合がさらにやや低下します。また体内時計(サーカディアンリズム)は加齢で位相が前進し、眠気と覚醒のタイミングが早い方向へずれるため、夕方から眠くなり早朝に目覚めるパターンになります。対応としては、朝から日中にしっかり光を浴びる、昼寝は短時間(30分以内・午後の早い時間まで)にとどめる、就寝前のカフェインやアルコールを控える、日中の活動量を保つといった生活調整が助けになります。

✓ 2. 正しい
レム睡眠の割合が減少する。
レム睡眠の割合は新生児で約50%、成人で約20〜25%と加齢に伴って下がり、高齢期にはさらにやや減少します。選択肢のなかで加齢変化の向きが実際と一致するのはこの記述だけです。
✗ 1. 誤り
中途覚醒が減少する。
実際は増加します。睡眠が浅くなることに加え、夜間頻尿・疼痛・睡眠時無呼吸などが重なりやすく、睡眠が分断されて睡眠効率が低下します。
✗ 3. 誤り
日内リズムが後ろにずれる。
加齢では日内リズムの位相は前へずれます(位相前進)。その結果、早い時刻に眠くなり早朝に目覚めます。後ろへずれる(位相後退)傾向がみられるのは思春期から若年成人です。
✗ 4. 誤り
深い睡眠(徐波睡眠)が増加する。
徐波睡眠は加齢によって最も減少する成分です。徐波睡眠中に多く分泌される成長ホルモンの分泌低下とも関連します。
ポイント
  • 高齢者の睡眠のキーワードは「浅い・分断される・早寝早起き」。
  • 徐波睡眠(深いノンレム)は加齢で最も減少し、浅いN1・N2が相対的に増える。
  • レム睡眠の割合は新生児約50%→成人約20〜25%→高齢期はさらにやや減少。
  • 中途覚醒・早朝覚醒は増加し、睡眠効率(臥床時間に対する実睡眠時間の割合)は低下する。
  • サーカディアンリズムは加齢で位相前進(早い方向へずれる)。位相後退は若年層に多い。
  • 対応は、朝〜日中の光曝露、短時間の昼寝、就寝前のカフェイン・アルコールを控える、日中の活動量維持。
比較表
項目若年成人高齢者
徐波睡眠(深いノンレム)比較的多い減少(最も影響を受ける)
レム睡眠の割合約20〜25%やや減少
中途覚醒少ない増加し睡眠が分断される
睡眠効率高い低下する
日内リズムの位相後退傾向(遅寝遅起き)前進(早寝早起き)
総睡眠時間・昼寝夜間にまとまる夜間は短く、日中の居眠りが増える
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