学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §2 血液 / QJ34A092

理由で解く 柔道整復師

QJ34A092 生理学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問92
問題
血漿タンパク質と機能の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 アルブミン-膠質浸透圧の維持
2 βグロブリン-血液の凝固
3 yグロブリンーー物質の運搬
4 フィブリノゲン-免疫の制御
解答
正解1(アルブミン-膠質浸透圧の維持)
解説

アルブミンは血漿タンパク質のうち最も量が多く、膠質浸透圧の維持を主に担う。よって選択肢1の組合せが正しい。

血漿タンパク質はアルブミン、グロブリン(α・β・γ)、フィブリノゲンに大別される。アルブミンは血漿タンパク質の約60%を占め、分子量が小さく数が多いため膠質浸透圧のおよそ8割を生み出し、血管内に水を保持している。肝硬変やネフローゼ症候群でアルブミンが減ると膠質浸透圧が下がり、水分が組織間へ移動して浮腫が生じる。アルブミンは遊離脂肪酸、ビリルビン、薬物などの運搬にも関与する。グロブリンでは、αおよびβグロブリンにトランスフェリン(鉄)やセルロプラスミン(銅)など物質運搬を担うものが含まれ、γグロブリンは形質細胞がつくる免疫グロブリン(抗体)そのもので免疫を担当する。フィブリノゲンは凝固の最終段階でトロンビンによりフィブリンとなり、血餅の網目をつくる。各タンパク質は肝臓で合成される(γグロブリンを除く)ため、肝機能低下では膠質浸透圧低下と出血傾向が同時に起こりうる。

✓ 1. 正しい
アルブミン-膠質浸透圧の維持
アルブミンは血漿タンパク質中最も多く、分子数が多いため膠質浸透圧の約80%を担う。低下すると水が血管外へ移動して浮腫を生じる、という臨床像から機能を確認できる。
✗ 2. 誤り
βグロブリン-血液の凝固
血液凝固を直接担う血漿タンパク質はフィブリノゲンをはじめとする凝固因子である。βグロブリン分画にはトランスフェリンなど物質運搬に関わるタンパク質が含まれる。
✗ 3. 誤り
yグロブリンーー 物質の運搬
γグロブリンは免疫グロブリン(抗体)であり、担当は免疫である。物質の運搬はアルブミンやα・βグロブリンの役割で、組合せが入れ替わっている。
✗ 4. 誤り
フィブリノゲン-免疫の制御
フィブリノゲンはトロンビンの作用でフィブリンに変わり血餅を形成する凝固因子(第I因子)である。免疫を担うのはγグロブリンで、こちらも組合せが入れ替わっている。
ポイント
  • アルブミン=血漿タンパク質の約60%、膠質浸透圧の約80%を担い、物質運搬にも関与。
  • α・βグロブリン=トランスフェリンなど物質の運搬。
  • γグロブリン=免疫グロブリン(抗体)で免疫を担当。
  • フィブリノゲン=凝固第I因子。トロンビンによりフィブリンとなる。
  • γグロブリン以外は肝臓で合成されるため、肝障害で浮腫と出血傾向が起こりうる。
比較表
血漿タンパク質主な機能産生部位
アルブミン膠質浸透圧の維持、脂肪酸・ビリルビン・薬物の運搬肝臓
α・βグロブリン鉄・銅・脂質などの運搬肝臓
γグロブリン抗体としての免疫(体液性免疫)形質細胞
フィブリノゲン血液凝固(フィブリンの前駆体)肝臓
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