学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §10 感覚器系 / QJ34A076

理由で解く 柔道整復師

QJ34A076 解剖学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問76
問題
涙腺が位置するのはどれか。
選択肢
1 眼球の上外側
2 眼球の上内側
3 眼球の下外側
4 眼球の下内側
解答
正解1(眼球の上外側)
解説

涙腺は眼窩の上外側、前頭骨の涙腺窩にある。涙は上外側でつくられ、内下方へ流れて鼻へ抜ける。

涙器は「つくる装置」と「流す装置」に分かれる。つくる側が涙腺で、眼窩の外上角にある前頭骨の涙腺窩に収まり、上眼瞼挙筋腱膜によって眼窩部と眼瞼部に分けられる。分泌された涙は上外側から角膜前面を斜めに横切って内眼角へ集まり、上下の涙点から涙小管に入り、内側の涙嚢(涙骨と上顎骨前頭突起がつくる涙嚢窩)にたまり、鼻涙管を通って下鼻道へ排出される。泣くと鼻水が出るのはこの通り道があるためで、点眼薬が口の中で苦く感じられるのも同じ経路による。分泌を司るのは顔面神経の副交感線維(大錐体神経→翼口蓋神経節→涙腺神経に合流)で、知覚は三叉神経第1枝の涙腺神経が担う。方向をひとつ押さえれば、涙器の各要素の位置も自然に決まる。

✓ 1. 正しい
眼球の上外側
前頭骨の涙腺窩に収まり、眼球の上外側(外上方)に位置する。ここから涙を分泌し、眼表面を潤しながら内眼角へ流す。
✗ 2. 誤り
眼球の上内側
この位置にあるのは上斜筋の腱が向きを変える滑車である。涙器のうち内側にあるのは涙嚢や鼻涙管といった排出路であり、分泌腺である涙腺ではない。
✗ 3. 誤り
眼球の下外側
眼窩下壁の外側寄りには涙器の構成要素はない。涙腺は同じ外側でも「上」であり、上下を取り違えないようにしたい。
✗ 4. 誤り
眼球の下内側
涙嚢から鼻涙管が下行していく側で、涙の出口にあたる。ここは涙を集めて捨てる場所であり、つくる場所ではない。
ポイント
  • 涙は外上でつくられ、内下へ流れて鼻へ抜ける。この一方向を覚えれば涙器の位置関係がすべて決まる。
  • 涙腺は前頭骨の涙腺窩(眼窩の外上角)にあり、上眼瞼挙筋腱膜で眼窩部と眼瞼部に分かれる。
  • 排出路は涙点→涙小管→涙嚢→鼻涙管→下鼻道。泣くと鼻水が出るのはこのため。
  • 涙腺の分泌は顔面神経の副交感線維(大錐体神経→翼口蓋神経節)、知覚は三叉神経第1枝の涙腺神経。
  • 眼窩の上内側前方にあるのは上斜筋の滑車。涙腺と位置を混同しやすいので併せて確認しておく。
比較表
涙器の構成位置はたらき
涙腺眼球の上外側(前頭骨涙腺窩)涙を分泌する
涙点・涙小管内眼角(上下の眼瞼縁)涙を集める
涙嚢内側(涙骨・上顎骨前頭突起の涙嚢窩)涙を一時ためる
鼻涙管内側を下行下鼻道へ排出する
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