学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §10 感覚器系 / QJ34A077

理由で解く 柔道整復師

QJ34A077 解剖学

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問77
問題
耳管が開口する部位はどれか。
選択肢
1 外耳
2 内耳
3 上咽頭
4 下咽頭
解答
正解3(上咽頭)
解説

耳管は鼓室と上咽頭(咽頭鼻部)をつなぐ管で、耳管咽頭口として上咽頭の側壁に開く。

耳管は鼓室の前壁から前内下方へ向かい、後外側3分の1が骨部、前内側3分の2が軟骨部という構成で、成人では全長およそ3.5〜4cmになる。上咽頭側壁の開口部は耳管咽頭口と呼ばれ、その後方の膨らみが耳管隆起である。普段は閉じているが、嚥下やあくびの際に口蓋帆張筋などが働いて開き、鼓室内の圧を外気圧と等しく保つ。飛行機やトンネルで耳が詰まったときに唾を飲むと治るのはこの仕組みによる。小児では耳管が成人より短く、太く、水平に近いため咽頭の細菌が鼓室へ達しやすく、急性中耳炎が起こりやすい。この解剖学的特徴は臨床でも問われやすいので、開口部の位置と合わせて覚えておきたい。

✓ 3. 正しい
上咽頭
咽頭鼻部ともいい、鼻腔の後方に続く部分。その側壁に耳管咽頭口が開き、後方に耳管隆起、天井付近には咽頭扁桃(アデノイド)がある。
✗ 1. 誤り
外耳
外耳道は鼓膜によって鼓室と完全に隔てられている。耳管が通じているのは鼓膜より内側の中耳(鼓室)側であり、外耳には開かない。
✗ 2. 誤り
内耳
内耳(蝸牛・前庭・半規管)と鼓室は前庭窓・蝸牛窓で接するが、前庭窓はアブミ骨底(輪状靱帯で固定)、蝸牛窓は第二鼓膜でそれぞれ閉じられており、耳管が内耳へ開くことはない。
✗ 4. 誤り
下咽頭
喉頭蓋上縁から輪状軟骨下縁までの部分(咽頭喉頭部)で、梨状陥凹があり食道へ続く。耳管が開くのは3つの咽頭部のうち最上部であり、ここではない。
ポイント
  • 耳管は鼓室と上咽頭をつなぐ。開口部は耳管咽頭口で、その後方の膨らみが耳管隆起。
  • 成人で全長約3.5〜4cm。後外側1/3が骨部、前内側2/3が軟骨部。
  • 普段は閉じており、嚥下・あくびで口蓋帆張筋が働いて開き、鼓室内圧を外気圧と等しくする。
  • 小児の耳管は短く・太く・水平に近いため、急性中耳炎を起こしやすい。
  • 前庭窓=アブミ骨底がはまる、蝸牛窓=第二鼓膜が閉じる。中耳と内耳の境の頻出事項として区別しておく。
  • 咽頭は上(鼻部)・中(口部)・下(喉頭部)の3部。耳管咽頭口は上、口蓋扁桃は中、梨状陥凹は下と対応づける。
比較表
咽頭の区分範囲おもな構造
上咽頭(咽頭鼻部)頭蓋底〜軟口蓋の高さ耳管咽頭口・耳管隆起・咽頭扁桃
中咽頭(咽頭口部)軟口蓋〜喉頭蓋上縁口蓋扁桃・舌根(舌扁桃)
下咽頭(咽頭喉頭部)喉頭蓋上縁〜輪状軟骨下縁梨状陥凹・食道入口部
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