学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §9 上腕骨外科頸外転型骨折の診察および整復 / QJ34A008

理由で解く 柔道整復師

QJ34A008 必修問題

出典:第34回柔道整復師国家試験(2026)午前 問8
問題
上腕骨外科頸外転型骨折の整復で正しいのはどれか。
選択肢
1 腹臥位で整復する。
2 第1助手は肩部を上外方に牽引・固定する。
3 第2助手は短縮転位を除去する。
4 術者は遠位骨片操作時に上腕の牽引を緩める。
解答
正解3(第2助手は短縮転位を除去する。)
解説

上腕骨外科頸外転型骨折の整復では、第2助手が患肢を末梢へ牽引して短縮転位を除去します。正しいのは3です。

整復は背臥位(仰臥位)で行い、三者の役割を明確に分けます。第1助手は体幹側を担当し、患側腋窩に当てた布などを健側の肩へ向かう方向、すなわち上内方へ引いて対抗牽引・固定します。第2助手は患肢を把持して末梢方向へ持続的に牽引し、嵌入や重なりによる短縮転位を除去します。術者は骨折部に直接手を当て、外転している遠位骨片を内転させながら近位骨片に合わせて整復します。ここで大切なのは、術者が骨片を操作している間も牽引を緩めないことです。牽引が緩むと筋の緊張で短縮が戻り、せっかく解いた嵌入が再び起こります。役割を「体幹を止める・末梢を引く・骨片を合わせる」と三つに分けて覚えると混乱しません。

✓ 3. 正しい
第2助手は短縮転位を除去する。
第2助手は患肢を把持して末梢方向へ牽引する役割を担い、この牽引によって骨片の重なり・嵌入による短縮転位が除かれます。牽引が整うことで術者の骨片操作が可能になります。
✗ 1. 誤り
腹臥位で整復する。
整復は背臥位(仰臥位)で行います。腹臥位では体幹の固定も骨折部への直接的な操作も行いにくく、この骨折の整復肢位としては用いません。
✗ 2. 誤り
第1助手は肩部を上外方に牽引・固定する。
第1助手が担うのは対抗牽引で、方向は上内方(患側腋窩に当てた布を健側の肩方向へ引く)です。上外方へ引くと末梢牽引に対抗できず、骨片も外転方向へ導かれてしまいます。内か外かの一字で正誤が決まる選択肢です。
✗ 4. 誤り
術者は遠位骨片操作時に上腕の牽引を緩める。
末尾の記号は印刷面の欄外表示です。骨片操作中も牽引は維持します。緩めると筋緊張で短縮転位が再現し、整復位が得られません。
ポイント
  • 整復体位は背臥位(仰臥位)。
  • 第1助手=体幹側を上内方(患側腋窩の布を健側の肩方向)へ引いて対抗牽引・固定。上外方ではない。
  • 第2助手=患肢を末梢へ牽引して短縮転位を除去。
  • 術者=骨折部に手を当て、外転した遠位骨片を内転させて近位骨片に合わせる。
  • 骨片操作中も牽引は維持する。緩めると短縮が戻る。
比較表
担当行うこと方向
第1助手体幹の固定・対抗牽引上内方(健側の肩へ向かう方向)
第2助手末梢牽引で短縮転位を除去上肢長軸の遠位方向
術者骨折部を把持し遠位骨片を近位骨片に適合外転を内転方向へ導く
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