学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ33P119
理由で解く 柔道整復師
関節穿刺で血性の関節液(関節血症)が引けたということは、関節内で血行のある組織が破れたという意味です。膝の関節血症は前十字靱帯損傷・半月板辺縁部損傷・関節内骨折で起こりますが、「ジャンプの着地で膝が『がくっ』となった」という非接触の膝崩れの機転に合うのは半月板辺縁部損傷です。
半月板は外周約3分の1(辺縁部=red zone)にだけ関節包側から血管が入り込み、内側3分の2(white zone)は無血管です。そのため辺縁部が断裂すると関節内へ出血して血性関節液となり、同時にここは治癒能があるので縫合の適応にもなります。ジャンプの着地で膝が「がくっ」となるのは膝崩れ(giving way)で、断裂した半月板が関節面に挟み込まれて起こります。つまり関節血症の有無だけでは原因を1つに絞れず、受傷機転(接触か非接触か、直達外力か捻転か)と局所所見(陥凹の触知、自動伸展の可否)を重ねて鑑別します。膝の関節血症をみたら、まず前十字靱帯損傷・半月板辺縁部損傷・関節内骨折の3つを想起し、医療機関での画像評価につなげます。
| 損傷 | 関節血症 | 受傷機転・鑑別点 |
|---|---|---|
| 半月板辺縁部損傷 | 起こる | 着地・捻転(非接触)。外周1/3は有血管。膝崩れ・嵌頓を伴う |
| 半月板中央部損傷 | 起こりにくい | 無血管領域(white zone) |
| 前十字靱帯損傷 | 起こる | 非接触の急停止・方向転換。関節内靱帯で関節血症の代表 |
| 膝蓋骨骨折(関節内骨折) | 起こる(脂肪滴を混じる) | 直達外力または大腿四頭筋の急激な収縮。陥凹触知・自動伸展不能 |
| 外側側副靱帯損傷 | 起こりにくい | 内反強制。関節外靱帯で出血は関節外へ |
| 膝蓋腱断裂 | 起こりにくい | 関節外の腱。伸展不能・膝蓋骨高位 |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。