学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ33P107
理由で解く 柔道整復師
あくびで開口したまま閉じられず、下顎歯列が前方へ偏位、耳前方の陥凹と頬の扁平 → 顎関節の両側前方脱臼。整復では患者に発声させて咀嚼筋の緊張を緩めるのが有効なので、「発声させない」という記述が設問の答えになる。
大きく開口すると下顎頭が関節結節を越えて前方へ滑り出し、そこに咬筋・側頭筋・内側翼突筋が反射的に強く収縮して元に戻れなくなる。したがって整復の成否を分けるのは、この筋緊張をいかに抜くかである。患者に「あー」と声を出し続けてもらうと咀嚼筋が弛緩し、下顎頭を押し下げて後方へ導きやすくなる。声を出させないのはむしろ逆効果になる。ヒポクラテス法では、患者を椅子に座らせ頭部を前屈位で安定させ、術者は両母指にガーゼを巻いて下顎臼歯部(咬合面)に置き、他の4指で下顎体を包む。そのうえで下顎を下方へ圧下しながら後方へ送り、同時に頤部を挙上して整復する。整復後は開口制限の指導と包帯による支持を行い、あくびや大きな開口を数週間控えるよう伝える。
| 整復を助ける要素 | 整復を妨げる要素 |
|---|---|
| 患者に発声(「あー」)を続けさせる | 発声させず緊張したまま行う |
| 頭部を前屈位で安定させる | 頭部が固定されずぐらつく |
| 下方へ圧下してから後方へ送る | いきなり後方へ押し込む |
| 準備を整えて一度で決める | 試行を何度も繰り返す |
| 手指消毒・滅菌ガーゼで安全に行う | 感染対策を欠いた口腔内操作 |
解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。