学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §23 各論(軟部組織損傷) 下肢 / QJ33P097
理由で解く 柔道整復師
筋は「引き伸ばされながら力を発揮する」ときに損傷する。ハムストリングスが最も伸張されるのは、股関節屈曲かつ膝関節伸展の肢位である。
ハムストリングス(大腿二頭筋長頭・半腱様筋・半膜様筋)は坐骨結節から起こって下腿へ停止する二関節筋で、股関節伸展と膝関節屈曲に働く。筋が最も引き伸ばされるのはその作用と逆の肢位、つまり股関節が屈曲し、同時に膝関節が伸展した状態である。全力疾走の遊脚後期がまさにこの肢位で、前方に振り出された大腿(股関節屈曲位)に対して下腿が勢いよく伸びていく。このとき筋は伸ばされながらブレーキをかける遠心性収縮を強いられ、張力が最大となって筋腱移行部が損傷する。好発部位は大腿二頭筋長頭の筋腱移行部で、受傷直後は圧痛点の確認と、膝伸展位での股関節屈曲角度(SLR)による健側との比較が重症度の目安になる。
| 肢位 | 起始側(坐骨結節) | 停止側(下腿) | 筋の長さ |
|---|---|---|---|
| 股関節屈曲+膝関節伸展 | 遠ざかる | 遠ざかる | 最大伸張 |
| 股関節伸展+膝関節伸展 | 近づく | 遠ざかる | 中間 |
| 股関節屈曲+膝関節屈曲 | 遠ざかる | 近づく | 中間 |
| 股関節伸展+膝関節屈曲 | 近づく | 近づく | 最大短縮 |
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