学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ33P080
理由で解く 柔道整復師
ボクサー骨折(第5中手骨頸部骨折)では、中手骨頭の掌側を通ってMP関節を屈曲させる虫様筋・掌側骨間筋の牽引で遠位骨片が掌側へ屈曲転位する。第5指に関与する筋として選択肢から選べるのは虫様筋。
ボクサー骨折は握り拳で硬いものを殴打したときに第5中手骨頸部が折れるもの。骨頭を含む遠位骨片は掌側へ屈曲し、頂点が背側に向く屈曲転位(背側凸変形)を示すため、拳を握ったときのナックル(中手骨頭の隆起)が沈んで見える。掌側へ引く力の主体は、中手骨頭より掌側を通るためMP関節を屈曲方向に働かせる虫様筋と掌側骨間筋である。ただしこれらは中手骨そのものに停止するのではなく、基節骨および指背腱膜に作用してMP関節を屈曲させ、その結果として基節骨基部を介して骨頭側の遠位骨片を掌側へ押し下げるという間接的な作用であることに注意する。第5指では第4虫様筋と第3掌側骨間筋(第5中手骨の掌側面から起こる)がこれにあたる。近位骨片は手根中手関節で支えられて動きにくいので、遠位骨片だけが掌屈する形になる。整復はMP・PIP関節を90度屈曲位にして基節骨を骨頭側へ押し上げる方法が用いられ、固定はMP関節屈曲位を保って再転位と伸展拘縮を防ぐ。設問の表記には乱れがあるが、掌側転位に働く筋を問うものとして扱う。
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