学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ33P077

理由で解く 柔道整復師

QJ33P077 柔道整復理論

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問77
問題
鎖骨骨折で障害される神経の神経高位はどれか。
選択肢
1 C2~C6
2 C5~T1
3 C8~T4
4 T3~T7
解答
正解2(C5~T1)
解説

鎖骨の後下方を腕神経叢と鎖骨下動静脈が走る。腕神経叢を構成する高位はC5〜T1

鎖骨は上肢と体幹をつなぐ唯一の骨で、その裏側(後下方)には鎖骨下動脈・鎖骨下静脈と腕神経叢が並走している。鎖骨骨折は中1/3が好発部位で、骨片が後下方へ転位するとこれらを圧迫・損傷しうる。腕神経叢はC5・C6・C7・C8・T1の前枝から構成されるので、障害されうる神経の高位はC5〜T1となる。損傷部位により症状は変わり、上位型(エルブ麻痺、C5-C6)では肩の外転や肘屈曲ができなくなり、下位型(クルンプケ麻痺、C8-T1)では手内在筋が侵されて鷲手を呈する。鎖骨骨折を診た際は、上肢のしびれ・脱力の有無、橈骨動脈拍動の左右差、指の色調と自動運動を確認し、異常があれば速やかに医師へつなぐ。骨折自体は保存療法で治ることが多いが、合併症の見落としを防ぐ手順を持っておくことが要になる。

✓ 2. 正しい
C5~T1
腕神経叢を構成する高位そのもの。鎖骨骨折で骨片が後下方へ転位した際に障害されうる神経は、この範囲に収まる。
✗ 1. 誤り
C2~C6
C2〜C4は頸神経叢の高位で、頸部・後頭部の皮膚や横隔膜(横隔神経C3-C5)を担う。腕神経叢の範囲とはずれる。
✗ 3. 誤り
C8~T4
C8・T1は腕神経叢に含まれるが上位のC5〜C7が欠け、逆にT2以下は肋間神経の高位で上肢を支配しない。範囲がずれている。
✗ 4. 誤り
T3~T7
胸髄レベルで、肋間神経として体幹(胸腹壁)を支配する高位。上肢の神経支配には関与しない。
ポイント
  • 腕神経叢の構成高位はC5〜T1
  • 鎖骨の後下方を腕神経叢・鎖骨下動脈・鎖骨下静脈が走行する
  • 鎖骨骨折の好発部位は中1/3。骨片の後下方転位で神経・血管損傷が起こりうる
  • 上位型(C5-C6)=エルブ麻痺、下位型(C8-T1)=クルンプケ麻痺
  • 初検時に上肢のしびれ・脱力、橈骨動脈拍動、指の色調と自動運動を確認し、異常があれば医師へ
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