学習トップ理由で解く 柔道整復師柔道整復理論 ▸ §15 各論(骨折) 頭部・体幹 / QJ33P076

理由で解く 柔道整復師

QJ33P076 柔道整復理論

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問76
問題
正しい組合せはどれか。
選択肢
1 軸椎関節突起間骨折→-ハングマン骨折
2 椎体楔状圧迫骨折-ティアドロップ骨折
3 軸椎破裂骨折-ジェファーソン(Jefferson)骨折
4 棘突起骨折 ーーバースト骨折
解答
正解1(軸椎関節突起間骨折→-ハングマン骨折)
解説

頸椎の固有名詞骨折は「どの椎骨の・どの部位が」壊れたかで一対一に対応する。軸椎(C2)の関節突起間部が折れるものがハングマン骨折で、組合せとして正しいのは1である。

ハングマン骨折は伸展+軸圧により軸椎の上下関節突起の間(椎弓根部)が両側で折れ、椎体がC3に対して前方へすべる外傷性軸椎すべり症である。絞首刑での頸部への力に由来する名称だが、実際は交通事故で顔面や前額部を打ちつけた際に多い。他の3つも実在する名称だが、対応する椎骨や部位が入れ替えられている。ジェファーソン骨折は環椎(C1)、ティアドロップ骨折は椎体前下縁が三角形(涙滴状)の骨片となるもの、バースト骨折は椎体の破裂であり、棘突起や楔状圧迫とは結び付かない。人名の付く骨折は必ず「椎骨番号」とセットで覚えると、この形式の出題で迷わなくなる。

✓ 1. 正しい
軸椎関節突起間骨折→-ハングマン骨折
軸椎の上下関節突起の間(椎弓根部)の骨折が、ハングマン骨折そのものである。部位と呼び名が一致する。
✗ 2. 誤り
椎体楔状圧迫骨折-ティアドロップ骨折
楔状圧迫骨折は椎体が前方でつぶれて楔形になる骨折。ティアドロップ骨折は椎体前下縁が涙のしずく型の三角形骨片となる骨折で、型によって機序が異なる。伸展型は前縦靱帯に引かれて骨片が生じる裂離であり比較的安定、屈曲型は屈曲+軸圧による椎体前下部の圧潰で椎体後方部が脊柱管側へ転位する不安定型で、脊髄症状を伴いやすい。いずれにしても「つぶれて楔形になる」楔状圧迫骨折とは別物である。
✗ 3. 誤り
軸椎破裂骨折-ジェファーソン(Jefferson)骨折
ジェファーソン骨折は頭頂部からの軸圧で環椎(C1)の輪が破綻する破裂骨折である。椎骨が一つ上(環椎)であり、軸椎ではない。
✗ 4. 誤り
棘突起骨折 ーーバースト骨折
バースト骨折は軸圧で椎体が破裂するもので、後壁骨片が脊柱管へ入りうる。棘突起の裂離骨折はスコップ作業者骨折(clay-shoveler's fracture)と呼ばれ、下位頸椎から上位胸椎に生じる。
ポイント
  • ハングマン骨折=軸椎(C2)関節突起間骨折。伸展+軸圧で生じ、外傷性軸椎すべり症を呈する。
  • ジェファーソン骨折=環椎(C1)破裂骨折。頭頂部からの軸圧が原因。
  • ティアドロップ骨折=椎体前下縁が三角形(涙滴状)骨片となる骨折。伸展型は前縦靱帯による裂離で比較的安定、屈曲型は屈曲+軸圧による椎体前下部の圧潰で後方骨片が脊柱管へ転位する不安定型(脊髄損傷を伴いやすい)。
  • バースト骨折=椎体の破裂骨折。棘突起の裂離はスコップ作業者骨折。
  • 人名骨折は「椎骨番号+部位+外力の向き」の3点セットで整理すると混同しない。
比較表
名称部位主な外力(機序)
ハングマン骨折軸椎(C2)関節突起間部伸展+軸圧
ジェファーソン骨折環椎(C1)の輪頭頂部からの軸圧
ティアドロップ骨折(伸展型)椎体前下縁伸展(前縦靱帯による裂離)/比較的安定
ティアドロップ骨折(屈曲型)椎体前下部+椎体後方部屈曲+軸圧(圧潰・後方骨片の脊柱管側転位)/不安定
バースト骨折椎体全体(後壁を含む)軸圧
スコップ作業者骨折下位頸椎〜上位胸椎の棘突起筋・靱帯による裂離
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