学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §4 リハビリテーション医学の評価と診断 / QJ33P013

理由で解く 柔道整復師

QJ33P013 リハビリテーション医学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午後 問13
問題
「健康および障害」を評価する WHODAS2.0で、6つの領域に含まれるのはどれか。
選択肢
1 疼痛
2 筋力
3 日常活動
4 自然環境
解答
正解3(日常活動)
解説

WHODAS2.0はICF(国際生活機能分類)に沿って作られた尺度で、6領域はすべて「生活の中で何がどれだけできるか」を問う。したがって生活行為そのものを指す「日常活動」が該当する。

WHODAS2.0(WHO障害評価面接基準2.0)は、疾患の種類を問わず健康状態と障害を共通のものさしで測るためにWHOが開発した評価法で、過去30日間の困難さを本人(必要に応じて代理者)が答える。6領域は①認知(理解と意思疎通)②可動性(動き回ること)③セルフケア(身の回りの手入れ)④他者との交流(人とのつきあい)⑤日常活動(家事・仕事・学業)⑥社会参加である。並べてみると、いずれも身体のどの部分がどうなっているかではなく、生活場面での行いを尋ねている点が共通する。ここが選択の決め手で、痛みや筋力といった心身機能レベルの指標、そして環境そのものは6領域には入らない。項目数は36項目版と12項目版があり、12項目版はスクリーニング用として使われる。

✓ 3. 正しい
日常活動
6領域の一つで、家事や仕事・学業といった日々果たしている役割の遂行を問う。原語ではlife activitiesにあたり、「家庭内の活動」と「仕事・学校での活動」の2本立てで尋ねられる点が特徴である。活動と参加のレベルを測るというWHODAS2.0の性格を最もよく表した領域といえる。
✗ 1. 誤り
疼痛
疼痛は症状であり、心身機能のレベルに位置づけられる。WHODAS2.0では痛みそのものを尋ねず、痛みの結果として生じた活動の困難さが各領域の回答に反映される仕組みになっている。痛みの強さを把握したいときは、NRSやVAS、SF-36などの健康関連QOL尺度を併用する。
✗ 2. 誤り
筋力
筋力は機能障害(impairment)の評価であり、MMTや握力測定で調べる領域である。WHODAS2.0は機能障害の数値ではなく生活上の困難さを測る尺度なので、6領域には含まれない。両者は目的が違うため、必要なら並行して評価するとよい。
✗ 4. 誤り
自然環境
環境因子はICFの構成要素として重要だが、WHODAS2.0の6領域は本人の活動と参加に絞られている。環境の影響はICFの環境因子として別に評価し、住環境調整や福祉用具の検討につなげる。
ポイント
  • WHODAS2.0はICF準拠。疾患を問わず使え、過去30日間の困難さを本人または代理者が回答する。
  • 6領域=認知/可動性/セルフケア/他者との交流/日常活動/社会参加。「生活場面の6つ」とまとめて覚える。
  • 6領域はすべて「活動と参加」のレベル。痛み・筋力・関節可動域といった心身機能レベルは含まれない。
  • 36項目版と12項目版があり、12項目版はスクリーニングに用いる。
  • 迷ったら「その項目は体の状態を測っているか、生活の行いを測っているか」で振り分ける。
比較表
項目ICF上の位置づけWHODAS2.0の6領域主な評価手段
日常活動(家事・仕事・学業)活動と参加含まれるWHODAS2.0
疼痛心身機能含まれないNRS・VAS、SF-36など
筋力心身機能(機能障害)含まれないMMT、握力測定
自然環境環境因子含まれないICF環境因子の評価、住環境評価
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