学習トップ理由で解く 柔道整復師運動学 ▸ §3 運動の発現と制御 / QJ33A109

理由で解く 柔道整復師

QJ33A109 運動学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問109
問題
屈筋共同運動に含まれるのはどれか。
選択肢
1 股関節の内転
2 膝関節の屈曲
3 足関節の底屈
4 趾(指)の屈曲
解答
正解2(膝関節の屈曲)
解説

下肢の屈筋共同運動は「股関節の屈曲・外転・外旋+膝関節の屈曲+足関節の背屈」がひとまとまりになったパターンで、含まれるのは膝関節の屈曲です。正答は2。

共同運動(共同運動パターン)とは、脳血管障害後の片麻痺の回復過程で現れる、個々の関節を切り離して動かせず決まった組み合わせでしか動かせない状態を指します。下肢では屈筋共同運動と伸筋共同運動が対をなし、伸筋共同運動は股関節の伸展・内転・内旋、膝関節の伸展、足関節の底屈・内がえし、足趾の屈曲で、立位や歩行の立脚期に強く出ます。屈筋側と伸筋側は関節ごとにほぼ正反対になるので、「膝は屈曲か伸展か」を軸に据えて、股関節・足関節をそこに紐づけて覚えると整理できます。本問は選択肢がいずれも下肢の運動なので、下肢のパターンで判断します。臨床では共同運動が優位な段階から、膝だけを曲げる・足だけを背屈するといった分離運動を引き出す練習へ進めていきます。

✓ 2. 正しい
膝関節の屈曲
屈筋共同運動の中核となる要素です。股関節の屈曲・外転・外旋、足関節の背屈とともに一括して出現し、下肢全体を引き上げて短くする方向に働きます。
✗ 1. 誤り
股関節の内転
内転は伸筋共同運動の要素です。屈筋共同運動での股関節は屈曲・外転・外旋であり、方向が逆になります。
✗ 3. 誤り
足関節の底屈
底屈は伸筋共同運動の要素で、下肢を支柱のように突っ張る方向に働きます。屈筋共同運動では足関節は背屈します。
✗ 4. 誤り
趾(指)の屈曲
下肢では足趾の屈曲は伸筋共同運動側に含まれ、屈筋共同運動では足趾は伸展(背屈)します。なお上肢の屈筋共同運動には手指の屈曲が含まれるため、上肢と下肢を混同しないよう注意します。本問は他の選択肢がすべて下肢の運動なので、下肢のパターンで判断します。
ポイント
  • 共同運動=片麻痺の回復過程でみられる、分離できない定型的な運動パターン。
  • 下肢の屈筋共同運動=股関節の屈曲・外転・外旋/膝関節の屈曲/足関節の背屈・内がえし/足趾の伸展。
  • 下肢の伸筋共同運動=股関節の伸展・内転・内旋/膝関節の伸展/足関節の底屈・内がえし/足趾の屈曲。
  • 足関節の内がえしは屈筋側・伸筋側の両方に現れる点が例外。
  • 上肢の屈筋共同運動には手指の屈曲が含まれる。上肢・下肢で足趾/手指の扱いが逆になる。
比較表
関節屈筋共同運動(下肢)伸筋共同運動(下肢)
股関節屈曲・外転・外旋伸展・内転・内旋
膝関節屈曲伸展
足関節背屈・内がえし底屈・内がえし
足趾伸展(背屈)屈曲
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