学習トップ理由で解く 柔道整復師生理学 ▸ §10 生殖 / QJ33A092

理由で解く 柔道整復師

QJ33A092 生理学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問92
問題
子宮復古に関与するのはどれか。
選択肢
1 アンドロゲン
2 エストロゲン
3 オキシトシン
4 プロゲステロン
解答
正解3(オキシトシン)
解説

分娩後に子宮を収縮させて妊娠前の大きさへ戻す働き(子宮復古)に関与するのはオキシトシンである。

オキシトシンは視床下部の室傍核などで作られ、下垂体後葉から分泌されるペプチドホルモンである。子宮平滑筋を収縮させて分娩を進め、産後は子宮筋の収縮を保つことで胎盤剥離面の血管を締めて出血を抑えながら、子宮を徐々に妊娠前の大きさへ戻していく。さらに、乳児が乳首を吸う刺激が神経を介して視床下部に伝わるとオキシトシン分泌が促され、乳腺の筋上皮細胞を収縮させて乳汁を押し出す(射乳反射)。この吸啜刺激が同時に子宮復古も後押しするので、授乳と子宮復古はひとつながりの現象として理解できる。分娩時には子宮収縮がさらにオキシトシン分泌を増やす正のフィードバックが働く点も頻出である。

✓ 3. 正しい
オキシトシン
下垂体後葉から分泌され、子宮平滑筋を収縮させて分娩と産後の子宮復古を進める。射乳反射も担い、授乳が子宮復古を促す仕組みの中心にある。
✗ 1. 誤り
アンドロゲン
主に精巣と副腎から分泌される男性ホルモン。男性の二次性徴の発現やタンパク質同化を促すが、子宮復古とは結びつかない。
✗ 2. 誤り
エストロゲン
卵胞から分泌され、子宮内膜の増殖、乳腺の発育、女性の二次性徴を促す。妊娠中は子宮を大きくする方向に働き、分娩後は急激に低下する。
✗ 4. 誤り
プロゲステロン
黄体や胎盤から分泌され、子宮内膜を分泌期に保ち、妊娠中は子宮筋の収縮を抑えて妊娠を維持する。むしろ子宮収縮を抑える側のホルモンである。
ポイント
  • オキシトシンは下垂体後葉から分泌され、子宮収縮(分娩促進・子宮復古)と射乳反射を担う。
  • 下垂体後葉ホルモンはオキシトシンとバゾプレッシンの2つ。どちらも視床下部で合成され、後葉から放出される。
  • プロゲステロンは子宮筋の収縮を抑えて妊娠を維持する。オキシトシンとは逆向きの作用として対比して覚える。
  • 吸啜刺激→オキシトシン分泌→射乳+子宮収縮、というつながりを一つの流れで理解しておく。
  • 分娩時のオキシトシン分泌は正のフィードバックの代表例。負のフィードバックが大半の内分泌のなかで例外として問われやすい。
比較表
ホルモン分泌部位子宮への作用
オキシトシン下垂体後葉収縮させる(分娩・子宮復古)
プロゲステロン黄体・胎盤収縮を抑え妊娠を維持
エストロゲン卵胞・胎盤子宮内膜の増殖、子宮の発育
プロラクチン下垂体前葉直接作用はなく、乳汁の産生を促す
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