学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §11 体表解剖 / QJ33A079

理由で解く 柔道整復師

QJ33A079 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問79
問題
三角筋胸筋溝を通るのはどれか。
選択肢
1 尺側皮静脈
2 橈側皮静脈
3 上腕静脈
4 腕頭静脈
解答
正解2(橈側皮静脈)
解説

三角筋胸筋溝を上行するのは橈側皮静脈である。正解は2。

三角筋胸筋溝は、三角筋の前縁と大胸筋の上外側縁の間にできる細い溝で、上端は鎖骨の下でやや広がって三角筋胸筋三角(鎖骨下窩、モーレンハイム窩)となる。橈側皮静脈は手背の橈側から始まり、前腕橈側・上腕外側の皮下を上行してこの溝に入り、鎖骨胸筋筋膜を貫いて深部の腋窩静脈に注ぐ。同じ溝を胸肩峰動脈の三角筋枝が走る。上肢の皮静脈は「橈側は外側を上って三角筋胸筋溝から腋窩静脈へ、尺側は内側を上って上腕の途中で深部に入る」という左右対の走行で覚えると、名称と経路が一致する。なお肘窩では両者が肘正中皮静脈で連絡し、採血部位としてよく用いられる。

✓ 2. 正しい
橈側皮静脈
上腕外側の皮下を上行して三角筋と大胸筋の間の溝に入り、鎖骨胸筋筋膜を貫いて腋窩静脈へ注ぐ。この溝を通る代表的な構造である。
✗ 1. 誤り
尺側皮静脈
前腕尺側から上腕二頭筋内側溝を上行し、上腕の中ほどで深部に入って上腕静脈と合流し腋窩静脈となる。走行が上肢の内側であり、三角筋胸筋溝は通らない。
✗ 3. 誤り
上腕静脈
上腕動脈に伴行する深静脈で、筋膜より深層を走る。皮下の溝を通る皮静脈ではない。
✗ 4. 誤り
腕頭静脈
内頸静脈と鎖骨下静脈が合流してできる静脈で、上縦隔(胸腔内)にある。上肢の体表を走る静脈ではない。
ポイント
  • 三角筋胸筋溝=三角筋の前縁と大胸筋の上外側縁の間の溝。上端は鎖骨下窩(モーレンハイム窩)。
  • この溝を通るのは橈側皮静脈胸肩峰動脈の三角筋枝
  • 橈側皮静脈は鎖骨胸筋筋膜を貫いて腋窩静脈に注ぐ。
  • 尺側皮静脈は上腕二頭筋内側溝を上行し、上腕の途中で深部に入って上腕静脈と合流する。
  • 肘窩で両者を結ぶのが肘正中皮静脈(採血部位)。
比較表
静脈走行注ぎ先
橈側皮静脈前腕橈側 → 上腕外側 → 三角筋胸筋溝 → 鎖骨胸筋筋膜を貫く腋窩静脈
尺側皮静脈前腕尺側 → 上腕二頭筋内側溝 → 上腕中央で深部へ上腕静脈と合し腋窩静脈
上腕静脈上腕動脈に伴行する深静脈腋窩静脈
腕頭静脈上縦隔(内頸静脈+鎖骨下静脈の合流)上大静脈
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