学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ33A055

理由で解く 柔道整復師

QJ33A055 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問55
問題
関節と分類の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 肩関節鞍関節
2 腕尺関節蝶番関節
3 上橈尺関節楕円関節
4 橈骨手根関節球関節
解答
正解2(腕尺関節蝶番関節)
解説

関節の形態分類は、関節面の形と運動軸の数で決まります。腕尺関節は上腕骨滑車と尺骨滑車切痕がかみ合う1軸性の蝶番関節で、この組合せが正しい記述です。

関節の分類は「関節面の形 → 動ける方向(軸の数)」という順で考えると暗記になりません。球関節は球状の関節頭が受け皿にはまり3軸性(屈伸・内外転・回旋)、楕円関節(顆状関節)は楕円形の関節頭で2軸性(回旋を欠く)、鞍関節は互いに凹凸が直交する馬の鞍状で2軸性、蝶番関節は円柱状の関節頭が溝にはまり1軸性、車軸関節は円柱が長軸まわりに回る1軸性の回旋運動です。腕尺関節では、上腕骨滑車という糸巻き状の関節頭に尺骨の滑車切痕がしっかりかみ込み、側方への動きが構造的に封じられます。だから肘は屈曲と伸展しかできません。なお滑車には斜めの溝があるため、屈伸に伴ってわずかならせん状の動きが加わり、らせん関節と表現されることもありますが、分類上は蝶番関節の一種です。

✓ 2. 正しい
腕尺関節蝶番関節
腕尺関節(上腕骨滑車と尺骨滑車切痕)は蝶番関節です。滑車の溝に滑車切痕が深くはまり込むことで側方の動きも回旋も封じられ、屈曲・伸展という1軸の運動だけが残ります。肘関節は腕尺関節(蝶番)・腕橈関節(球関節)・上橈尺関節(車軸)の3つが1つの関節包に収まる複合関節で、前腕の回内外は腕尺関節ではなく上橈尺関節と下橈尺関節が担う点も一緒に押さえます。
✗ 1. 誤り
肩関節鞍関節
肩関節(肩甲上腕関節)は球関節です。半球状の上腕骨頭に対し関節窩が浅く小さいため、3軸性で人体最大の可動域をもち、そのぶん脱臼しやすくなります。鞍関節の代表は母指の手根中手関節(第1CM関節)と胸鎖関節です。
✗ 3. 誤り
上橈尺関節楕円関節
上橈尺関節は車軸関節です。橈骨頭が輪状靱帯という輪のなかで長軸まわりに回転し、下橈尺関節と協調して前腕の回内・回外を生み出します。ほかの車軸関節には正中環軸関節(歯突起と環椎)があります。
✗ 4. 誤り
橈骨手根関節球関節
橈骨手根関節は楕円関節(顆状関節)です。橈骨手根関節面と関節円板がつくる楕円形のくぼみに、舟状骨・月状骨・三角骨が並んではまります。2軸性なので掌屈・背屈と橈屈・尺屈はできますが、手関節そのものの回旋はできません。手を回す動きは前腕の回内外によるものです。
ポイント
  • 球関節=3軸性(肩関節、腕橈関節)。臼状関節(股関節)は球関節の一種で関節窩が深い。
  • 楕円関節=2軸性、回旋なし(橈骨手根関節、環椎後頭関節、中手指節関節)。
  • 鞍関節=2軸性(母指の手根中手関節、胸鎖関節)。
  • 蝶番関節=1軸性、屈伸のみ(腕尺関節、指節間関節、距腿関節)。
  • 車軸関節=1軸性、回旋のみ(上橈尺関節、下橈尺関節、正中環軸関節)。
比較表
分類軸数できる運動代表例
球関節3軸屈伸・内外転・回旋肩関節、腕橈関節
楕円関節2軸屈伸・内外転(回旋不可)橈骨手根関節
鞍関節2軸屈伸・内外転(+対立)母指手根中手関節、胸鎖関節
蝶番関節1軸屈曲・伸展腕尺関節、指節間関節
車軸関節1軸回旋上橈尺関節、正中環軸関節
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