学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §2 運動器系 / QJ33A054

理由で解く 柔道整復師

QJ33A054 解剖学

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問54
問題
トルコ鞍があるのはどれか。
選択肢
1 篩骨
2 蝶形骨
3 側頭骨
4 後頭骨
解答
正解2(蝶形骨)
解説

トルコ鞍は蝶形骨体の上面にある鞍状のくぼみで、下垂体を収める。正解は 2 である。

蝶形骨は頭蓋底の中央に位置し、蝶が羽を広げたような形から名づけられた骨で、体・大翼・小翼・翼状突起からなる。その体の上面が前後の高まりに挟まれて馬の鞍のようにくぼんでおり、これがトルコ鞍(鞍の中央の深いくぼみが下垂体窩)である。ここに間脳から垂れ下がった下垂体がすっぽり収まり、両側を海綿静脈洞と内頸動脈が走る。頭蓋底の骨は、それぞれ「どの構造を通す・のせる」かで整理すると覚えやすい。蝶形骨には視神経管(視神経・眼動脈)、上眼窩裂(動眼・滑車・眼神経・外転神経)、正円孔(上顎神経)、卵円孔(下顎神経)、棘孔(中硬膜動脈)が集まり、脳神経の出口の多くを担当する。

✓ 2. 正しい
蝶形骨
蝶形骨体の上面にトルコ鞍があり、その中央のくぼみ(下垂体窩)に下垂体が収まる。トルコ鞍の前方には視神経交叉が乗る鞍結節と視神経管、後方には鞍背があり、頭蓋底のちょうど中央にあたる。下垂体腺腫が大きくなると上方の視神経交叉を圧迫して両耳側半盲を生じるのも、この位置関係で説明できる。
✗ 1. 誤り
篩骨
篩骨は鼻腔の天井をつくる骨で、目印は篩板(嗅神経が通る多数の小孔)、鶏冠(大脳鎌が付着)、垂直板(鼻中隔の上部)、上・中鼻甲介、篩骨洞である。トルコ鞍より前方に位置する。
✗ 3. 誤り
側頭骨
側頭骨の目印は外耳孔・内耳道、乳様突起、茎状突起、頸動脈管、頸静脈孔(後頭骨との間)、下顎窩、および内耳が納まる錐体である。顔面神経管が通るのもここ。
✗ 4. 誤り
後頭骨
後頭骨の目印は大後頭孔(延髄・椎骨動脈・副神経が通る)、後頭顆(環椎と関節する)、舌下神経管、外後頭隆起、斜台である。斜台はトルコ鞍の後方に続く面で、蝶形骨体と後頭骨底部が合わさってできる。
ポイント
  • トルコ鞍(下垂体窩)=蝶形骨体の上面。下垂体が入る、と位置ごと結び付ける。
  • 蝶形骨は「脳神経の通り道の集約点」。視神経管・上眼窩裂・正円孔・卵円孔・棘孔をまとめて確認する。
  • 篩骨は篩板と鶏冠、側頭骨は外耳孔と乳様突起・茎状突起、後頭骨は大後頭孔と後頭顆で見分ける。
  • 頭蓋底の骨は「どこに何を通すか」で整理すると、部位名を単独で暗記するより定着する。
比較表
代表的な構造通る/のる主なもの
蝶形骨トルコ鞍(下垂体窩)、視神経管、上眼窩裂、正円孔、卵円孔、棘孔下垂体、視神経、動眼・滑車・眼・外転神経、上顎神経、下顎神経、中硬膜動脈
篩骨篩板、鶏冠、垂直板、上・中鼻甲介嗅神経、大脳鎌の付着
側頭骨外耳孔、内耳道、乳様突起、茎状突起、頸動脈管、下顎窩内耳神経・顔面神経、内頸動脈、顎関節
後頭骨大後頭孔、後頭顆、舌下神経管、斜台延髄、椎骨動脈、副神経、舌下神経
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