学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §31 アキレス腱断裂の固定 / QJ33A036

理由で解く 柔道整復師

QJ33A036 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問36
問題
アキレス腱断裂の保存療法時の患者への説明で正しいのはどれか。
選択肢
1 固定期間は約12週です。
2 就寝時に固定を外してもかまいません。
3 固定期間中は足趾を動かさないでください。
4 足関節の固定肢位は徐々に背屈させていきます。
解答
正解4(足関節の固定肢位は徐々に背屈させていきます。)
解説

アキレス腱断裂の保存療法では、最初は足関節を最大底屈位に置き、腱の断端が接した状態から始めて、治癒の進行に合わせて徐々に背屈方向へ角度を戻していきます。

断裂したアキレス腱は、足関節を底屈させると断端どうしが近づきます。そこで初期は尖足位(最大底屈位)で固定し、腱の修復が進むにつれて底屈角度を段階的に減らして直角位に近づけ、最終的に背屈可動域を回復させます。最初から背屈させると断端が離れ、腱が伸びた状態で癒合して底屈筋力が戻りにくくなるため、角度の変更は治癒の進み具合に合わせて計画的に行います。固定期間はおおむね6〜8週が目安で、その後も装具やヒールリフトで保護しながら荷重と歩行を進めます。固定中は足趾の自動運動を積極的に行わせて浮腫を防ぎ、就寝時も固定は外さずに保持します。かゆみや圧迫感、しびれが出た場合は自己判断で外さず来院して調整する、と具体的に伝えておくことが再断裂の予防につながります。

✓ 4. 正しい
足関節の固定肢位は徐々に背屈させていきます。
最大底屈位で断端を接触させた状態から始め、修復の進行に合わせて底屈角度を減らしていくのが保存療法の基本方針です。段階的に角度を戻すことで、腱が伸びた状態で癒合するのを防ぎます。
✗ 1. 誤り
固定期間は約12週です。
固定期間の目安はおおむね6〜8週です。その後は装具やヒールリフトで保護しながら荷重と歩行を進めるため、固定そのものを12週続けると説明するのは正確ではありません。
✗ 2. 誤り
就寝時に固定を外してもかまいません。
睡眠中は無意識に足関節が背屈し、断端が離れて治癒が遅れたり再断裂につながったりします。固定は終日継続し、かゆみや圧迫感があれば自分で外さず、来院して調整・巻き直しを受けるよう伝えます。
✗ 3. 誤り
固定期間中は足趾を動かさないでください。
足趾の自動運動は静脈還流を助けて腫脹を抑え、拘縮の予防にもなります。固定範囲の外にある足趾や膝は、痛みのない範囲で積極的に動かすよう指導します。
ポイント
  • 初期は最大底屈(尖足)位で固定し、断端を接触させる。
  • 治癒の進行に合わせて底屈角度を段階的に減らし、背屈へ戻していく。
  • 固定期間の目安は6〜8週。その後は装具・ヒールリフトで保護。
  • 就寝時も固定は継続。不具合があれば自己判断で外さず来院してもらう。
  • 足趾の自動運動は推奨。浮腫と拘縮の予防になる。
比較表
時期足関節の肢位指導内容
初期最大底屈位免荷、終日固定、足趾の自動運動
中期底屈角度を段階的に減らすヒールリフトを用いた部分荷重
後期直角位から背屈可動域を回復全荷重、下腿三頭筋の筋力訓練
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