学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §33 足関節外側靱帯損傷の固定 / QJ33A037

理由で解く 柔道整復師

QJ33A037 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問37
問題
足関節外側靱帯損傷の足関節固定肢位はどれか。
選択肢
1 背屈 10度
2 背屈0度
3 底屈 10度
4 底屈 20度
解答
正解2(背屈0度)
解説

足関節外側靱帯損傷では、距骨が距腿関節に最も安定して収まる背屈0度(直角位)で固定します。

外側靱帯のうち最も損傷しやすい前距腓靱帯は、足関節底屈位で緊張し、内がえしが加わると断裂します。つまり底屈位で固定すると損傷した靱帯が引き伸ばされ、断端が離れたまま治癒しようとします。加えて距骨滑車は前方が広く後方が狭い形をしているため、底屈位では狭い後方部が関節窩に入って関節のはまりが緩くなり、内がえしに対して不安定になります。背屈0度に保てば幅の広い前方部が関節窩にしっかりはまり、距骨の動揺が抑えられ、前距腓靱帯も緩んで断端が接近します。歩行を再開するうえでも直角位は実用的な肢位です。固定は軽度外がえしを加えると外側靱帯にさらに有利で、腫脹が引くまではRICE処置を併用し、その後は腓骨筋群の強化とバランス訓練で再受傷を防ぎます。

✓ 2. 正しい
背屈0度
距骨滑車の広い前方部が関節窩に収まり、距腿関節が最も安定する肢位です。前距腓靱帯も緩んで断端が接近するため、外側靱帯損傷の固定肢位として適切です。
✗ 1. 誤り
背屈 10度
関節の安定性は得られますが、背屈を強めると足関節後方やアキレス腱側に緊張と不快感が生じ、長期間保持するには適しません。標準は直角位です。
✗ 3. 誤り
底屈 10度
底屈は前距腓靱帯が緊張し始める方向で、断端が離れやすくなります。同時に距骨滑車の狭い後方部が関節窩に入るため、関節の不安定性も増します。
✗ 4. 誤り
底屈 20度
底屈10度よりさらに不利で、靱帯の断端が離開したまま固定されるうえ、長期間続ければ尖足位拘縮を招き、歩行の再開も遅れます。
ポイント
  • 前距腓靱帯は底屈位で緊張。内がえし+底屈が受傷肢位。
  • 距骨滑車は前方が広く後方が狭い。背屈位でしっかりはまり安定する。
  • 固定は背屈0度(直角位)、軽度外がえしを加えるとさらに有利。
  • 底屈位固定は断端の離開と尖足位拘縮を招くため避ける。
  • 急性期はRICE処置、回復期は腓骨筋群強化とバランス訓練で再受傷を予防。
比較表
損傷固定肢位理由
足関節外側靱帯損傷背屈0度(+軽度外がえし)距腿関節が安定し、前距腓靱帯が緩む
アキレス腱断裂最大底屈位から段階的に背屈へ腱の断端を接触させる
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