学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §29 膝関節内側側副靱帯損傷の固定 / QJ33A034

理由で解く 柔道整復師

QJ33A034 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問34
問題
膝関節内側側副靱帯損傷の治療で誤っているのはどれか。
選択肢
1 急性期には RICE処置を行う。
2 固定を膝関節伸展位で行う。
3 動揺があれば免荷を指示する。
4 回復期には大腿四頭筋の運動療法を指示する。
解答
正解2(固定を膝関節伸展位で行う。)
解説

「誤っているのはどれか」を問う設問です。内側側副靱帯(MCL)の固定は軽度屈曲位で行うため、「伸展位で固定する」が答えになります。

MCLは膝伸展位で最も緊張する靱帯です。伸展位のまま固定すると損傷した線維が引き伸ばされ続け、痛みが強く、断端が離れた状態で治癒しようとするため回復に不利になります。そこで膝をおよそ20〜30度の軽度屈曲位に置き、靱帯の緊張を緩めて断端を近づけた状態で保持します。急性期はまずRICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)で腫脹と疼痛を抑え、動揺性がある例では免荷を指示して松葉杖などを併用します。回復期には大腿四頭筋、とくに内側広筋やハムストリングスの運動療法を進め、固定による筋萎縮と膝の不安定感を残さないようにします。固定中も足関節や足趾の運動、大腿四頭筋のセッティングなど、患部に負担をかけない範囲の運動は積極的に行わせるのが実際の指導になります。

✓ 2. これが答え(内容が誤っている)
固定を膝関節伸展位で行う。
伸展位はMCLが最も緊張する肢位で、断端が離れたまま保持されてしまいます。正しくは20〜30度前後の軽度屈曲位で固定し、靱帯を緩めた状態で治癒を待ちます。
✗ 1. 答えではない(内容は正しい)
急性期には RICE処置を行う。
安静・冷却・圧迫・挙上により出血と腫脹を抑え、疼痛を軽減します。急性期対応の基本であり、その後の回復を左右します。
✗ 3. 答えではない(内容は正しい)
動揺があれば免荷を指示する。
不安定な膝に荷重をかけると、治癒しかけた線維が繰り返し引き伸ばされます。松葉杖などで免荷し、動揺性の改善に応じて段階的に荷重を進めます。
✗ 4. 答えではない(内容は正しい)
回復期には大腿四頭筋の運動療法を指示する。
固定期間中に生じる筋萎縮を回復させ、膝の動的安定性を高めるために不可欠です。内側広筋やハムストリングスの強化を併せて進めます。
ポイント
  • MCLは伸展位で最も緊張する。固定は20〜30度の軽度屈曲位。
  • 急性期はRICE処置で腫脹・疼痛をコントロール。
  • 動揺性があれば免荷し、改善に応じて段階的に荷重。
  • 回復期は大腿四頭筋(とくに内側広筋)とハムストリングスの強化。
  • 固定中も足趾・足関節の運動や大腿四頭筋セッティングは行わせる。
比較表
時期主な対応
急性期RICE処置、軽度屈曲位での固定、動揺があれば免荷
固定期足趾・足関節の運動、大腿四頭筋セッティングで萎縮予防
回復期可動域訓練、大腿四頭筋・ハムストリングスの強化、段階的な荷重とスポーツ復帰
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