学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §27 膝関節十字靱帯損傷の診察 / QJ33A030

理由で解く 柔道整復師

QJ33A030 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問30
問題
前十字靱帯損傷で誤っているのはどれか。
選択肢
1 非接触型損傷は女性に好発する。
2 急性期には関節血症で可動域が制限される。
3 競技レベルが低いほど発生のリスクが高くなる。
4 接触型損傷は膝関節に外反力が作用し発生する。
解答
正解3(競技レベルが低いほど発生のリスクが高くなる。)
解説

「誤っているのはどれか」を問う設問です。前十字靱帯(ACL)損傷は競技レベルが高いほど発生リスクが上がるため、「低いほどリスクが高い」とする記述が答えになります。

ACL損傷はジャンプ着地、急停止、方向転換といった減速・回旋動作で多く、これらの動作の強度と頻度が高い競技・高い競技レベルほど発生率が上がります。損傷の型は、相手との接触なしに起こる非接触型が全体の多数を占め、こちらは女性に明らかに多いことが知られています。骨盤形態や大腿四頭筋優位の筋活動パターン、着地時の膝外反(knee-in)といった要因が指摘され、予防プログラムでは着地動作の修正やハムストリングスの強化が行われます。接触型は膝の外側から外反力が加わって生じ、内側側副靱帯・内側半月とあわせて損傷する組合せが古典的です。急性期は関節内出血による関節血症で膝が腫れて熱感を伴い、伸展・屈曲とも制限されます。

✓ 3. これが答え(記述が誤っている)
競技レベルが低いほど発生のリスクが高くなる。
実際は逆で、競技レベルが上がるほど動作のスピードと切り返しの強度が増し、ACLにかかる負荷が大きくなるため発生リスクは高くなります。
✗ 1. 答えではない(記述は正しい)
非接触型損傷は女性に好発する。
接触のない着地や方向転換で起こる非接触型は女性に多いことが知られています。着地時の膝外反傾向や筋活動パターンの違いが背景として挙げられます。
✗ 2. 答えではない(記述は正しい)
急性期には関節血症で可動域が制限される。
ACLには血流があるため、断裂すると関節内に出血して関節血症となり、膝の腫脹・熱感とともに伸展屈曲が制限されます。受傷後短時間で腫れるのが特徴です。
✗ 4. 答えではない(記述は正しい)
接触型損傷は膝関節に外反力が作用し発生する。
膝の外側から相手が当たるなどして外反力が加わる型で、内側側副靱帯や内側半月の損傷を合併しやすいことが知られています。
ポイント
  • ACL損傷は非接触型が多数。ジャンプ着地・急停止・方向転換で発生。
  • 非接触型は女性に好発。膝外反(knee-in)の着地が危険因子。
  • 競技レベルが高いほど動作強度が上がり、リスクも高くなる。
  • 接触型は外反力によるもので、MCL・内側半月の合併損傷が古典的。
  • 急性期は関節血症で腫脹・熱感・可動域制限。受傷後短時間で腫れる。
比較表
非接触型接触型
頻度多い少ない
典型的な状況着地・急停止・方向転換膝外側からの衝突
力の方向減速+回旋、膝外反位外反力
特徴女性に好発MCL・内側半月を合併しやすい
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。