学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §9 上腕骨外科頸外転型骨折の診察および整復 / QJ33A008

理由で解く 柔道整復師

QJ33A008 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問8
問題
上腕骨外科頸外転型骨折で誤っているのはどれか。
選択肢
1 三角筋の膨隆は消失する。
2 上腕軸の骨折端部は内方へ向く。
3 噛合骨折では自動運動が可能である。
4 皮下出血斑は上腕内側部から前胸部に出現する。
解答
正解1(三角筋の膨隆は消失する。)
解説

外科頸骨折では骨頭が関節窩に残るので三角筋の膨隆は保たれる。膨隆が消えるのは肩関節前方脱臼で、1が答え。

外転型は肩関節外転位で手や肘をついて受傷し、遠位骨片が外転して骨折端は内方を向き、両骨片は前内方に凸の変形をつくる。骨頭は関節窩内にとどまるため肩の丸みが残り、弾発性固定もない。ここが脱臼との決定的な違いで、高齢者の肩の外傷ではまずこの二つを分ける。出血は筋間を伝って下方・内方へ広がり、数日後に上腕内側から前胸部・側胸部の皮下出血斑となって現れる。骨片が嵌入していれば安定性があり、ある程度動かせるため打撲と思われて受診が遅れることがある。

✓ 1. これが答え(誤っている記述)
三角筋の膨隆は消失する。
骨頭が関節窩に残るため肩の丸みは保たれる。膨隆の消失・肩峰の突出・三角筋部の空虚感は肩関節前方脱臼の所見である。
✗ 2. 答えではない(正しい記述)
上腕軸の骨折端部は内方へ向く。
外転型では遠位骨片が外転するため、その骨折端は内方(内上方)を向く。
✗ 3. 答えではない(正しい記述)
噛合骨折では自動運動が可能である。
嵌入して安定していれば、疼痛はあってもある程度の自動運動ができる。見逃しやすい点として押さえる。
✗ 4. 答えではない(正しい記述)
皮下出血斑は上腕内側部から前胸部に出現する。
骨折部からの出血が筋間を伝って広がるため、この分布になる。
ポイント
  • 外転型:遠位骨片が外転、骨折端は内方を向き、前内方凸の変形。
  • 三角筋の膨隆は保たれ、弾発性固定もない(脱臼との鑑別点)。
  • 皮下出血斑は数日後に上腕内側〜前胸部・側胸部へ。
  • 嵌入(噛合)骨折は自動運動が可能で見逃されやすい。
  • 腋窩神経損傷(三角筋部の知覚鈍麻)を必ず確認する。
比較表
所見外科頸外転型骨折肩関節前方脱臼
三角筋の膨隆保たれる消失し肩峰が突出
弾発性固定なしあり
骨頭の位置関節窩内烏口突起下など前方
自動運動嵌入例では可能不能
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