学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §2 医療過誤とリスクマネジメント / QJ33A002

理由で解く 柔道整復師

QJ33A002 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問2
問題
人為的なインシデントでないのはどれか。
選択肢
1 欠陥
2 錯覚
3 遵守
4 不足
解答
正解3(遵守)
解説

人為的なインシデントの要因は「欠陥」「錯覚」「不足」のように、人の側のずれや不備を指す。「遵守」は決められた手順を守る行動そのもので、むしろインシデントを防ぐ側にある。よって3が答え。

インシデント(ヒヤリ・ハット)とは、実害には至らなかったが一歩間違えば事故になっていた出来事をいい、実際に害が生じたものをアクシデント(事故)と呼ぶ。原因を、人に関わるもの(知識・技術の欠陥や不足、確認行為の欠落、思い込みや見間違いによる錯覚)と、設備・環境に関わるものに分けて整理すると対策が立てやすい。この設問は「人為的なインシデントでないのはどれか」という否定形なので、人の側の要因として当てはまらないものを選ぶ。起きた出来事は個人を責める材料ではなく、報告して共有し、手順そのものを直すための情報として扱う。報告しやすい雰囲気があるほど、次の事故は減る。

✓ 3. これが答え(人為的インシデントに当てはまらない)
遵守
遵守は、定められた手順・規則・基準を守る行動を指す。インシデントを生む要因ではなく、それを減らすためにこそ求められるふるまいである。実務では、手順を守れる仕組み(指差し呼称、ダブルチェック、記録の様式化)を整えることが安全につながる。
✗ 1. 人為的インシデントの要因に当てはまる(答えではない)
欠陥
知識の欠陥、技術の欠陥、確認行為の欠落など、人の側の欠けからインシデントは起きる。解剖や病態の理解が不十分なまま処置に入る、手技が身についていない、確認すべき項目を確認しないまま次へ進む、といった場面が典型。対策として、抜けが起こりやすい場面をチェックリスト化して手順に組み込み、知識・技術は研修で補う。
✗ 2. 人為的インシデントの要因に当てはまる(答えではない)
錯覚
見間違い・聞き間違い・思い込みによるずれ。似た氏名の患者、左右の取り違えが典型例。対策として、氏名は本人に名乗ってもらう、患部の左右は本人と一緒に指さして確かめる、指示は復唱する。
✗ 4. 人為的インシデントの要因に当てはまる(答えではない)
不足
知識・技術・経験の不足に加え、注意力や人員・時間の不足も要因になる。対策として、研修で知識と手技を補い、迷ったときに先輩や医師へ相談・応援を頼める体制を用意しておく。
ポイント
  • インシデント=害に至らなかったヒヤリ・ハット/アクシデント=実害が生じた事故。
  • 人為的要因の代表:欠陥・錯覚・不足(加えて違反、不注意)。いずれも人の側の欠け・ずれを指す。
  • 「遵守」は要因ではなく予防行動。否定形の設問ではここが浮く。
  • 報告の目的は責任追及ではなく仕組みの改善。報告しやすい環境そのものが安全対策。
  • すぐ使える具体策:復唱確認、指差し呼称、ダブルチェック、施術内容の記録。
比較表
要因(人の側)起こりやすい場面取れる対策
欠陥知識・技術の欠陥、確認行為の欠落研修で知識と手技を補う/チェックリストを手順に組み込む
錯覚同姓の患者、左右の取り違え本人に名乗ってもらう/左右を一緒に確認
不足経験の浅い手技、繁忙時の注意力低下研修、応援を頼める体制
遵守——(要因ではない)守れる仕組みづくりで事故を減らす
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