学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §7 定型的鎖骨骨折の診察および整復 / QJ33A003

理由で解く 柔道整復師

QJ33A003 必修問題

出典:第33回柔道整復師国家試験(2025)午前 問3
問題
定型的鎖骨骨折で正しいのはどれか。
選択肢
1 転位は軽度なことが多い。
2 皮下出血斑は生じにくい。
3 直達外力による発生が多い。
4 肩関節運動で疼痛が強くなる。
解答
正解4(肩関節運動で疼痛が強くなる。)
解説

鎖骨は肩甲帯と体幹をつなぐ唯一の骨性の支柱。肩を動かせば骨折部にずれる力が加わるため、正答は4。

定型的鎖骨骨折は中1/3と外1/3の境界部に起こり、手や肘をついて転倒するなどの介達外力による発生が多い。骨折すると近位骨片は胸鎖乳突筋に引かれて後上方へ、遠位骨片は上肢の重さと大胸筋などに引かれて前下方かつ内方(短縮)へ転位し、階段状の変形を触れる。鎖骨は皮下のすぐ下にある浅い骨なので腫脹や皮下出血斑が現れやすい。患者は頭を患側に傾け、健側の手で患肢を支える特有の姿勢をとる。鎖骨下の血管・神経や胸膜が近いため、しびれ・冷感・呼吸苦の有無も確認する。

✓ 4. 正しい
肩関節運動で疼痛が強くなる。
肩を動かすと鎖骨も連動して動き、骨折端がずれるため疼痛が増す。だから患者は上肢を動かさない姿勢をとる。
✗ 1. 誤り
転位は軽度なことが多い。
近位は後上方、遠位は前下方と逆向きの力が働くうえ短縮も加わるので、転位は明らかなことが多い。
✗ 2. 誤り
皮下出血斑は生じにくい。
皮下に近い骨のため出血が表層へ広がりやすく、受傷後しばらくして前胸部に皮下出血斑が出やすい。
✗ 3. 誤り
直達外力による発生が多い。
直達外力でも起こるが、頻度が高いのは手・肘・肩をついて転倒する介達外力である。
ポイント
  • 好発部位は中1/3と外1/3の境界部。介達外力による発生が多い。
  • 近位骨片=胸鎖乳突筋で後上方、遠位骨片=上肢の重さと大胸筋等で前下方・短縮。
  • 特有の姿勢:頭を患側に傾け、健側の手で患肢を支える。
  • 浅い骨なので変形・皮下出血斑を確認しやすい。
  • 鎖骨下の血管・神経、胸膜損傷の合併を必ず確認する。
比較表
骨片引く主な力転位方向
近位骨片胸鎖乳突筋後上方
遠位骨片上肢の重さ、大胸筋・小胸筋など前下方
全体上記の合力短縮(内方)・階段状変形
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