学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §19 各論(脱臼) 上肢 / QJ32P091
理由で解く 柔道整復師
母指MP関節の垂直脱臼は掌側板の断裂により基節骨が中手骨に対してほぼ直立するタイプ。整復後はMP関節を屈曲位に保ち、過伸展による再脱臼を防ぐ。
母指MP関節の背側脱臼は、突き指などの過伸展強制によって掌側板が中手骨頭側の付着部で断裂して起こる。基節骨が中手骨と垂直に立つものが垂直(直立)脱臼で、掌側板や種子骨が関節内に嵌入していないため徒手整復は比較的容易である。一方、基節骨が背側に倒れて中手骨と平行になる水平脱臼や、掌側板が中手骨頭の背側に乗り上げた複合脱臼では整復が困難になる。整復は基節骨基部を中手骨頭の関節面に沿わせて滑らせるように押し込むのが原則で、過伸展を加えたまま長軸に強く牽引すると軟部組織が関節内に引き込まれて整復困難になるため避ける。整復後はMP関節軽度屈曲位で3週間程度固定し、その後は可動域訓練へ移行する。
| 垂直(直立)脱臼 | 水平脱臼・複合脱臼 | |
|---|---|---|
| 基節骨の位置 | 中手骨に対しほぼ垂直に立つ | 背側に倒れて中手骨と平行になる |
| 掌側板 | 断裂するが関節内に嵌入しない | 中手骨頭の背側に乗り上げ嵌入する |
| 整復 | 比較的容易 | 困難。観血療法となることがある |
| 注意点 | 過伸展位での強い牽引は嵌入を招くため行わない | |
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