学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §16 各論(骨折) 上肢 / QJ32P077
理由で解く 柔道整復師
上腕骨解剖頸骨折は関節包内骨折で、厚い三角筋などに覆われ骨片の転位も乏しいため、外から変形を触れ取ることが難しい。よって3が正しい。
解剖頸は骨頭と大・小結節の間を走る細いくびれで、ここで折れると骨折線が関節包の内側を通る。関節包内骨折の一般的な性質として、出血が関節内にとどまるため皮下出血斑が出にくく、骨膜性仮骨がつくられにくいので骨癒合が遅れやすい。さらに骨頭を養う血管が骨折線で遮断されると骨頭壊死や偽関節を招くため、予後は良好とは言えない。本骨折自体は上腕骨近位端骨折のなかでは頻度が低く、臨床で多く出会うのは外科頸骨折のほうである。所見としては、肩関節部の腫脹と激しい運動時痛、上肢の自動挙上不能が中心で、外観の変形ははっきりしないことが多い。転位・骨頭壊死のリスクを考えると、疑った時点で無理な整復を試みず、三角巾などで安静を保ったまま整形外科へ紹介するのが適切な対応となる。
| 項目 | 解剖頸骨折 | 外科頸骨折 |
|---|---|---|
| 頻度 | まれ | 多い(高齢者に好発) |
| 骨折線と関節包 | 関節包内 | 関節包外 |
| 皮下出血斑 | 出にくい・遅れて出現 | 上腕内側〜前胸部に明瞭に出現 |
| 変形 | 触知しづらい | 転位により変形を触れやすい |
| 予後の懸念 | 骨頭壊死・偽関節 | 肩関節拘縮 |
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