学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §16 部位別各論 肩・肩甲帯 / QJ32P065
理由で解く 柔道整復師
肩関節脱臼では、とくに中高年で腱板断裂を合併しやすい。他の3つは疾患と合併症が結びつかない組合せである。
肩関節前方脱臼の合併症は年齢によって顔ぶれが変わると理解しておくと整理しやすい。若年者では関節唇・関節包が前下方で剥がれるバンカート損傷と、上腕骨頭後外側が関節窩縁にぶつかって陥凹するヒル・サックス損傷が主体で、これらが反復性脱臼の基盤となる。一方40歳以上では関節唇より腱板側が先に破綻しやすく、脱臼に伴って腱板断裂を合併する頻度が高まる。また腋窩神経は上腕骨外科頸に沿って走るため、脱臼や整復操作で麻痺しうる。したがって整復後に自動挙上ができない、外転の脱力が続くといった場合は、固定期間のせいと片づけず、腱板断裂や腋窩神経麻痺を念頭に置いて三角筋部の感覚と自動運動を確認し、必要に応じて画像評価につなぐ。
| 疾患 | 押さえるべき合併症・特徴所見 |
|---|---|
| 肩関節脱臼(若年) | バンカート損傷、ヒル-サックス損傷 → 反復性脱臼 |
| 肩関節脱臼(中高年) | 腱板断裂、腋窩神経麻痺 |
| 肩関節周囲炎 | 夜間痛、全方向の可動域制限(拘縮) |
| 肩鎖関節脱臼 | 鎖骨遠位端の上方転位、ピアノキー徴候 |
| 野球肩(投球障害肩) | 腱板・関節唇・上腕二頭筋長頭腱の障害、リトルリーグ肩(骨端線離開) |
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