学習トップ理由で解く 柔道整復師整形外科学 ▸ §12 疾患別各論 骨端症 / QJ32P061

理由で解く 柔道整復師

QJ32P061 整形外科学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午後 問61
問題
骨端症と発症部位の組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 セーバー(Sever)病-大腿骨骨頭
2 ペルテス (Perthes)病-脛骨粗面
3 ブラント(Blount)病-橈骨近位骨端
4 フライバーグ (Freiberg)病-第2中足骨骨頭
解答
正解4(フライバーグ (Freiberg)病-第2中足骨骨頭)
解説

骨端症は「人名」と「部位」をセットで問われる定番問題。ここで対応が合っているのはフライバーグ病=第2中足骨骨頭の1つだけである。

骨端症は、成長期の骨端核や成長軟骨に阻血・過剰なメカニカルストレスが加わって生じる一群の障害で、それぞれ発見者の名を冠して呼ばれる。名前だけを丸暗記すると取り違えやすいので、「その部位にどんな力がかかるか」から逆算して結びつけると混同しにくい。踵骨隆起にはアキレス腱と足底腱膜の牽引が、脛骨粗面には膝蓋腱の牽引が集中する。大腿骨頭は骨端の血行が乏しいうえ体重を受け、第2中足骨骨頭は蹴り出しのときに前足部の荷重が集まりやすい。脛骨近位内側の成長軟骨が障害されれば内側だけ伸びが止まり、下腿は内反変形をきたす。こうして「力のかかり方→起こる部位→病名」の順に並べ直すと、選択肢の正誤がその場で判断できる。

✗ 1. 誤り
セーバー(Sever)病-大腿骨骨頭
セーバー病は踵骨(踵骨隆起の骨端)の骨端症で、大腿骨頭ではない。アキレス腱と足底腱膜に引っ張られる10歳前後の活動的な男児に多く、踵の後方が痛み、つま先立ち歩行になる。踵に負担のかかるスポーツを一時的に減らし、踵部の除圧・ストレッチを行いながら経過をみる。
✗ 2. 誤り
ペルテス (Perthes)病-脛骨粗面
ペルテス病は大腿骨頭(骨端)の阻血性壊死であり、脛骨粗面ではない。4〜8歳の男児に多く、跛行と股関節痛で気づかれるが、痛みを膝と訴えることがあるため注意する。脛骨粗面に起こる牽引性の骨端症はオスグッド・シュラッター病である。
✗ 3. 誤り
ブラント(Blount)病-橈骨近位骨端
ブラント病は脛骨近位内側の骨端(成長軟骨)の発育障害で、下肢に生じる。内側だけ成長が抑えられるため下腿が内反し、いわゆるO脚変形(脛骨内反症)を示す。上肢の橈骨近位骨端に起こる病態ではない。
✓ 4. 正しい
フライバーグ (Freiberg)病-第2中足骨骨頭
組合せが一致する。フライバーグ病は第2中足骨骨頭に生じる骨端症で、第2ケーラー病とも呼ばれる。第2中足骨は中足骨のなかで最も長く、蹴り出し時に骨頭へ荷重が集中しやすいことが背景にある。10代の女性に多く、前足部の荷重時痛と中足骨頭の圧痛がみられ、進行すると骨頭の扁平化や関節裂隙の狭小化を示す。足底板やロッカーソールなどで前足部を除圧し、痛みの強い時期は荷重を制限する。
ポイント
  • 骨端症は「人名+部位」で出題される。部位にかかる牽引や荷重から逆算すると覚え違いが減る。
  • セーバー病=踵骨骨端(アキレス腱の牽引)、オスグッド・シュラッター病=脛骨粗面(膝蓋腱の牽引)。
  • ペルテス病=大腿骨頭の阻血性壊死。4〜8歳男児、跛行・股関節痛(膝の痛みとして訴えることがある)。
  • ブラント病=脛骨近位内側骨端の発育障害による脛骨内反(O脚変形)。上肢ではない。
  • フライバーグ病(第2ケーラー病)=第2中足骨骨頭。第1ケーラー病=足舟状骨と区別する。
比較表
病名発症部位好発手がかりになる所見
セーバー病踵骨骨端(踵骨隆起)10歳前後・男児踵後方の痛み、つま先歩き
ペルテス病大腿骨頭(骨端)4〜8歳・男児跛行、股関節痛(膝痛の訴えも)
オスグッド・シュラッター病脛骨粗面10〜15歳・スポーツ男児脛骨粗面の隆起と圧痛
ブラント病脛骨近位内側骨端幼児〜学童下腿の内反変形
フライバーグ病(第2ケーラー病)第2中足骨骨頭10代・女性前足部の荷重時痛、骨頭の扁平化
第1ケーラー病足舟状骨5歳前後・男児足内側の痛みと跛行
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