学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 整形外科学 ▸ §11 疾患別各論 全身性の骨・軟部疾患 / QJ32P060
理由で解く 柔道整復師
マルファン症候群は結合組織のフィブリリン異常により四肢・指が細長く伸び、むしろ高身長となる。したがって低身長をきたさないのはマルファン症候群であり、これが設問の答えになる。
低身長を示す骨系統疾患は、成因ごとに束ねると混同しにくい。軟骨無形成症はFGFR3の機能獲得型変異で成長軟骨板の軟骨内骨化が抑えられ、上腕・大腿という四肢の近位が特に短くなる四肢短縮型低身長を示す(大きな頭、鼻根部の陥凹、三尖手)。モルキオ病はムコ多糖症IV型で、ケラタン硫酸が蓄積して脊椎の扁平化・変形を起こし、体幹短縮型の低身長となる。歯突起の低形成による環軸椎不安定を伴い頸髄症の危険があるため、頸部の急な操作は避けなければならない。偽性上皮小体機能低下症はPTH受容体以降のシグナル伝達不全で、PTHが高値なのに低カルシウム血症・高リン血症を示し、アルブライト遺伝性骨異栄養症として低身長・円形顔貌・第4/5中手骨の短縮を伴う。これに対しマルファン症候群は、フィブリリン1の異常で結合組織の支持性が失われ、高身長・くも状指・漏斗胸・側彎・水晶体亜脱臼・大動脈基部拡張や解離をきたす。骨格が細長く伸びる方向の疾患である点が、他の3つと真逆にあたる。
| 疾患 | 身長 | 体型の特徴 | 押さえる合併症 |
|---|---|---|---|
| 軟骨無形成症 | 低身長 | 四肢短縮型(上腕・大腿が短い)、三尖手 | 大後頭孔狭窄、腰部脊柱管狭窄 |
| モルキオ病 | 低身長 | 体幹短縮型、椎体扁平化、外反膝 | 環軸椎不安定 → 頸髄症 |
| 偽性上皮小体機能低下症 | 低身長 | 円形顔貌、第4・5中手骨短縮 | 低Ca血症(テタニー)、高P血症 |
| マルファン症候群 | 高身長 | 細長い四肢、くも状指、漏斗胸、側彎 | 水晶体亜脱臼、大動脈基部拡張・解離 |
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