学習トップ理由で解く 柔道整復師一般臨床医学 ▸ §15 主要な疾患 血液疾患 / QJ32P036

理由で解く 柔道整復師

QJ32P036 一般臨床医学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午後 問36
問題
貧血で正しいのはどれか。
選択肢
1 単位容積当たりのヘモグロビン量が減少した状態をさす。
2 成人女性でヘモグロビン濃度 13g/dLであれば貧血である。
3 易感染性を示す。
4 徐脈をきたす。
解答
正解1(単位容積当たりのヘモグロビン量が減少した状態をさす。)
解説

貧血とは、単位容積の血液中のヘモグロビン量(ヘモグロビン濃度)が基準値より減少した状態をいう。よって正解は1。

貧血は赤血球数ではなくヘモグロビン濃度で定義する点が要である。WHOの基準では、成人男性13g/dL未満、成人女性12g/dL未満、妊婦・小児では11g/dL未満が目安となる。ヘモグロビンが減れば酸素運搬能が落ちるため、体は心拍数と心拍出量を増やして補おうとし、動悸・息切れ・易疲労感・めまい・顔面蒼白・眼瞼結膜の蒼白が現れる。原因は、鉄欠乏(最も多い。小球性低色素性でスプーン状爪や異食症)、ビタミンB12・葉酸欠乏(大球性。悪性貧血ではハンター舌炎や亜急性連合性脊髄変性症)、再生不良性貧血や白血病などの造血障害、溶血、慢性疾患に伴うものなどに分けられる。なお感染しやすさは白血球(とくに好中球)の減少によるもので、赤血球系だけの障害では通常みられない。

✓ 1. 正しい
単位容積当たりのヘモグロビン量が減少した状態をさす。
貧血の定義そのもの。濃度で定義するため、脱水では血液が濃縮して見かけ上ヘモグロビン濃度が高く出るなど、体液量の影響を受ける点にも注意する。
✗ 2. 誤り
成人女性でヘモグロビン濃度 13g/dLであれば貧血である。
成人女性の基準は12g/dL未満であり、13g/dLは基準内で貧血とはいえない。13g/dL未満を基準とするのは成人男性である。
✗ 3. 誤り
易感染性を示す。
易感染性は好中球など白血球の減少・機能低下によって生じる。再生不良性貧血や白血病のように白血球も減る病態では起こりうるが、貧血そのものの症状ではない。
✗ 4. 誤り
徐脈をきたす。
逆である。酸素運搬能の低下を補うために心拍出量を増やそうとするので、頻脈となり動悸を自覚する。
ポイント
  • 貧血の定義=単位容積当たりのヘモグロビン量(濃度)の減少
  • 基準の目安=成人男性13g/dL未満、成人女性12g/dL未満、妊婦・小児11g/dL未満
  • 症状=頻脈・動悸・息切れ・易疲労・めまい・顔面や眼瞼結膜の蒼白
  • 易感染性は白血球減少、出血傾向は血小板減少による(貧血そのものの症状ではない)
  • 最多は鉄欠乏性貧血(小球性低色素性、スプーン状爪)
比較表
赤血球の大きさ代表疾患特徴的所見
小球性低色素性鉄欠乏性貧血スプーン状爪、異食症、血清フェリチン低下
正球性正色素性再生不良性貧血、溶血性貧血、急性出血汎血球減少(再生不良性)、黄疸(溶血)
大球性巨赤芽球性貧血(ビタミンB12・葉酸欠乏)ハンター舌炎、亜急性連合性脊髄変性症
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