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理由で解く 柔道整復師

QJ32A072 解剖学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問72
問題
写真(別冊 No. 1)を別に示す。矢印で示す部位はどれか。
図
選択肢
1 視床
2 被殻
3 淡蒼球
4 尾状核
解答
正解1(視床)
解説

正答は視床です。大脳の断面では、内包を境にして内側後方に視床、外側にレンズ核(被殻・淡蒼球)が並ぶという位置関係が同定の決め手になります。

大脳の水平断でみると、内包が前脚・膝・後脚と「<」の字に走り、それを目印に灰白質を振り分けられます(前頭断であれば内包は上外方から下内方へ向かう帯として現れるので、前後の関係を上下・内外の関係に読み替えます)。内包の外側にあるのがレンズ核で、その外側部が被殻、内側部が淡蒼球です。水平断では内包の内側で、前方に尾状核頭、後方に視床が位置します。視床は間脳に属する大きな灰白質塊で、第三脳室の外側壁をつくり、嗅覚を除くすべての感覚を大脳皮質へ中継します。これに対して尾状核・被殻・淡蒼球は大脳基底核として運動の調節に関わり、尾状核+被殻を線条体、被殻+淡蒼球をレンズ核とまとめる組み合わせも頻出です。断面を見るときは「内包を先に見つけ、その内側か外側か」で分類する手順を身につけましょう。

✓ 1. 矢印の部位(これが答え)
視床
正答は視床です。視床は内包後脚の内側、第三脳室の外側壁をなす位置にあり、内包を挟んで外側にあるレンズ核(被殻・淡蒼球)と区別します。間脳の一部で、視覚は外側膝状体、聴覚は内側膝状体、体性感覚は後外側腹側核・後内側腹側核というように感覚ごとの中継核をもち、そこから大脳皮質へ線維を送ります。左右の視床は視床間橋(中間質)で連なることがあります。
✗ 2. 該当しない
被殻
レンズ核の外側部を占め、内包を挟んで視床とは反対側(外側)にあります。尾状核とともに線条体を構成し、大脳皮質から入力を受ける大脳基底核の入口にあたります。
✗ 3. 該当しない
淡蒼球
レンズ核の内側部ですが、それでも内包より外側にあり、視床の位置とは一致しません。有髄線維が多いため、肉眼標本では被殻より淡くみえるのが名の由来で、大脳基底核の出力部として視床へ投射します。
✗ 4. 該当しない
尾状核
側脳室に沿ってC字状に走る核で、水平断でみると内包前脚の内側に頭部、後方に尾部の断面が現れます。頭部は視床より前方(前外側)にあたり、位置関係が異なります。
ポイント
  • 視床は間脳。第三脳室の外側壁をつくり、内包後脚の内側にある。
  • 視床は嗅覚を除くすべての感覚の中継核(視覚=外側膝状体、聴覚=内側膝状体)。
  • 大脳基底核=尾状核・被殻・淡蒼球など。線条体=尾状核+被殻、レンズ核=被殻+淡蒼球。
  • 断面の読み方:内包を先に見つけ、内側(尾状核頭・視床)か外側(レンズ核)かで振り分ける。
  • レンズ核は外側部が被殻、内側部が淡蒼球。肉眼標本では有髄線維の多い淡蒼球のほうが被殻より淡くみえる。
比較表
構造所属内包との位置関係主なはたらき
視床間脳後脚の内側(第三脳室の外側壁)嗅覚以外の感覚の中継
尾状核大脳基底核(終脳)前脚の内側、側脳室に沿ってC字状被殻とともに線条体を構成、運動調節の入力部
被殻大脳基底核(終脳)外側(レンズ核の外側部)大脳皮質からの入力を受ける
淡蒼球大脳基底核(レンズ核の内側部)外側(被殻より内側)基底核の出力部、視床へ投射
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