学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §8 内分泌器系 / QJ32A070

理由で解く 柔道整復師

QJ32A070 解剖学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問70
問題
副腎皮質で正しいのはどれか。
選択肢
1 アドレナリンを分泌する。
2 3層の組織構造をとる。
3 外胚葉由来である。
4 中心静脈が走る。
解答
正解2(3層の組織構造をとる。)
解説

副腎皮質は外側から球状帯・束状帯・網状帯の3層に分かれます。

副腎は皮質と髄質で「発生の由来」も「作るホルモン」も別物という、1つの器官に2つの内分泌腺が同居した構造です。皮質は中胚葉(中間中胚葉)由来で、外側から順に、球状帯が電解質コルチコイド(アルドステロン)、束状帯が糖質コルチコイド(コルチゾル)、網状帯が男性ホルモン(アンドロゲン)を分泌します。いずれもコレステロールから作られるステロイドホルモンです。一方の髄質は外胚葉の神経堤由来で、交感神経節細胞が分泌細胞に変化したものにあたります。だからアドレナリン・ノルアドレナリンというカテコールアミンを出し、交感神経の刺激で直接分泌が起こります。覚え方は「外から順に 球・束・網、ホルモンは 塩・糖・性」。3層とホルモンが同時に頭に入ります。血液の流れは、皮質の洞様毛細血管を外側から中心へ通り抜けて髄質へ集まり、髄質を貫く中心静脈から副腎静脈となって出ていきます。

✓ 2. 正しい
3層の組織構造をとる。
外側から球状帯・束状帯・網状帯の3層です。細胞の並び方(球状の塊・索状の束・網目状)がそのまま名前になっています。
✗ 1. 誤り
アドレナリンを分泌する。
アドレナリン・ノルアドレナリンを分泌するのは髄質です。皮質が作るのはステロイドホルモン(アルドステロン・コルチゾル・アンドロゲン)です。
✗ 3. 誤り
外胚葉由来である。
皮質は中胚葉(中間中胚葉)由来です。外胚葉の神経堤に由来するのは髄質で、交感神経節細胞が変化したものにあたります。
✗ 4. 誤り
中心静脈が走る。
中心静脈といえば肝小葉が代表ですが、副腎にも髄質を貫く中心静脈(副腎中心静脈)があり、これが副腎静脈となって流出します(右は下大静脈へ、左は左腎静脈へ)。ただし中心静脈は髄質の構造であって皮質にはないため、副腎「皮質」についての記述としては誤りです。
ポイント
  • 副腎皮質は外から 球状帯・束状帯・網状帯の3層
  • ホルモンは順に 塩(アルドステロン)・糖(コルチゾル)・性(アンドロゲン)
  • 皮質は中胚葉由来、髄質は外胚葉(神経堤)由来
  • 髄質はアドレナリン・ノルアドレナリンを分泌し、交感神経支配を直接受ける
  • 中心静脈は副腎では髄質の構造。皮質にはなく、副腎静脈へ移行する(右→下大静脈、左→左腎静脈)
比較表
副腎皮質副腎髄質
由来中胚葉外胚葉(神経堤)
構造球状帯・束状帯・網状帯の3層クロム親和性細胞の索状配列。中心静脈が貫く
ホルモンアルドステロン/コルチゾル/アンドロゲンアドレナリン/ノルアドレナリン
種類ステロイドホルモンカテコールアミン
調節ACTH、レニン‐アンジオテンシン系交感神経(節前線維)
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