学習トップ理由で解く 柔道整復師解剖学 ▸ §4 消化器系 / QJ32A065

理由で解く 柔道整復師

QJ32A065 解剖学

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問65
問題
グリソン鞘を有するのはどれか。
選択肢
1 咽頭
2 食道
3 肝臓
4 膵臓
解答
正解3(肝臓)
解説

グリソン鞘は肝臓の小葉と小葉の間を走る結合組織の鞘で、肝三つ組を包みます。

肝臓では、固有肝動脈の枝である小葉間動脈、門脈の枝である小葉間静脈、そして小葉間胆管の3本が必ずセットで並走します。これを肝三つ組(グリソン三つ組)と呼び、この3本をまとめて包む結合組織性の鞘がグリソン鞘です。六角形の肝小葉の角にあたる位置に配置されるので、標本では小葉の境目に点々と現れます。血液と胆汁の流れは逆向きであることも一緒に覚えると理解が深まります。血液は小葉の周辺(グリソン鞘)から洞様毛細血管(類洞)を通って中心へ集まり、中心静脈へ注ぎます。胆汁は肝細胞の間の毛細胆管を通って中心から周辺へ向かい、小葉間胆管に合流します。つまり「血液は外→内、胆汁は内→外」。この向きの違いが、肝臓が血液処理と胆汁分泌を同時にこなせる仕組みです。

✓ 3. 正しい
肝臓
肝小葉の周囲を区切る結合組織がグリソン鞘で、小葉間動脈・小葉間静脈・小葉間胆管の肝三つ組を包みます。
✗ 1. 誤り
咽頭
消化路と気道が交差する管状の器官で、粘膜と咽頭筋(横紋筋)からなります。小葉構造もグリソン鞘もありません。
✗ 2. 誤り
食道
粘膜・粘膜下層・筋層・外膜という消化管の層構造をとる管です。小葉に分かれる実質器官ではありません。
✗ 4. 誤り
膵臓
小葉に分かれる実質器官ですが、外分泌部の腺房と導管系、内分泌部のランゲルハンス島からなり、その結合組織をグリソン鞘とは呼びません。
ポイント
  • グリソン鞘=肝小葉を囲む結合組織の鞘
  • 包むのは肝三つ組=小葉間動脈・小葉間静脈・小葉間胆管
  • 肝小葉の中心には中心静脈
  • 血液は外(グリソン鞘)→内(中心静脈)、胆汁は内→外と逆向き
  • 肝臓へ入る血管は固有肝動脈と門脈の2系統
比較表
構造位置内容
グリソン鞘肝小葉の周辺(角)小葉間動脈・小葉間静脈・小葉間胆管
洞様毛細血管(類洞)肝細胞索の間血液(外→内)、クッパー細胞
毛細胆管肝細胞どうしの間胆汁(内→外)
中心静脈肝小葉の中心血液の出口(→肝静脈)
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