学習トップ理由で解く 柔道整復師必修問題 ▸ §6 柔道整復師と国民医療費 / QJ32A005

理由で解く 柔道整復師

QJ32A005 必修問題

出典:第32回柔道整復師国家試験(2024)午前 問5
問題
仕事上の病気・けがの公的保険はどれか。
選択肢
1 雇用保険
2 介護保険
3 労災保険
4 医療保険
解答
正解3(労災保険)
解説

仕事中や通勤途中の負傷・疾病を扱うのは労災保険(労働者災害補償保険)です。健康保険は業務災害以外の傷病が対象なので、両者は重ならないように線が引かれています。

日本の公的保険は、備える事故(リスク)ごとに役割が分かれています。労災保険は業務災害と通勤災害による負傷・疾病・障害・死亡を対象とし、療養補償給付では原則として患者の一部負担がありません。保険料は全額を事業主が負担します。健康保険法では業務災害以外の傷病を給付対象と定めているため、業務中の負傷に健康保険を使うことはできません。この区別は柔道整復の実務に直結します。来院した患者から受傷状況を聴取する際、「いつ・どこで・何をしていて」を確認し、仕事中や通勤途中であれば労災保険の取扱い(療養(補償)給付たる療養の費用請求)となるため、最初の問診で必ず確認します。判断に迷う場合は事業所や労働基準監督署に確認し、患者に窓口を案内します。

✓ 3. 正しい
労災保険
業務災害・通勤災害による負傷や疾病を対象とする制度です。療養補償給付、休業補償給付、障害補償給付などがあり、療養に関しては原則自己負担なしで給付されます。
✗ 1. 誤り
雇用保険
失業したときの求職者給付や、育児休業給付・教育訓練給付などを扱う制度です。けがや病気の治療費は給付しません。
✗ 2. 誤り
介護保険
加齢に伴う要介護・要支援状態に対して介護サービスを給付する制度です。被保険者は65歳以上(第1号)と40〜64歳の医療保険加入者(第2号)で、業務上の負傷を扱う制度ではありません。
✗ 4. 誤り
医療保険
健康保険などの医療保険は、業務災害以外の傷病を対象とします。仕事上の負傷は労災保険が担当するため、ここでは当てはまりません。
ポイント
  • 労災保険=業務災害+通勤災害。保険料は全額事業主負担、療養は原則自己負担なし。
  • 健康保険は「業務災害以外」の傷病が対象。労災と健康保険は併用できない。
  • 雇用保険=失業・育児休業・教育訓練など。介護保険=要介護・要支援状態。
  • 問診で「いつ・どこで・何をしていて受傷したか」を確認し、仕事中・通勤中なら労災扱いとして手続きを案内する。
  • 公的保険は「どんな事故に備えるか」で覚えると混同しない。
比較表
保険備える事故(保険事故)仕事上の負傷
労災保険業務災害・通勤災害○ 対象
医療保険(健康保険等)業務災害以外の傷病× 対象外
雇用保険失業、育児休業、教育訓練など× 対象外
介護保険要介護・要支援状態× 対象外
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