学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ31P112
理由で解く 柔道整復師
DIP関節の自動屈曲だけができないという所見は、深指屈筋腱の断裂(停止部からの裂離、いわゆるジャージフィンガー)を示す。正しいのは4である。
手指のDIP関節を屈曲させる筋は深指屈筋のみで、末節骨底の掌側に停止する。相手のユニフォームに指が引っかかった状態で強い伸展力が加わると、屈曲しようと収縮していた深指屈筋腱が停止部から引き剥がされる。環指に多いのは、他指と比べて末節骨での停止部の強度や独立した動きの制約といった条件が重なるためとされる。ポイントは「どの動きができないか」で損傷部位を絞り込むことである。本例ではPIP・DIPとも自動伸展が可能なので伸展機構(正中索・終止腱)は連続性が保たれており、DIP屈曲だけが失われている。関節ではなく腱の損傷なので関節部の腫脹が目立たず、痛みも強くないまま競技を続けてしまうことが多い。DIP屈曲不能を確認したら、腱の退縮が進む前に手外科を扱う医療機関へ速やかに紹介する。
| 損傷部位 | 失われる運動 | 特徴的な変形・所見 |
|---|---|---|
| 深指屈筋腱(停止部) | DIP関節の自動屈曲 | 関節腫脹に乏しい。環指に多い(ジャージフィンガー) |
| 終止腱 | DIP関節の自動伸展 | 槌指(マレットフィンガー) |
| 正中索 | PIP関節の自動伸展 | ボタン穴変形(PIP屈曲・DIP過伸展) |
| 掌側板 | (屈伸は可能)過伸展の制動 | 過伸展外力で受傷、関節部の腫脹・圧痛、過伸展不安定性 |
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