学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 柔道整復理論 ▸ §24 臨床実地問題 / QJ31P105
理由で解く 柔道整復師

手をついて受傷し、解剖学的嗅ぎタバコ入れの圧痛と近位骨片の骨壊死が問題になる本例は、手根舟状骨骨折を扱ったものである。舟状骨は手関節尺屈位で触知しやすくなるため、「橈屈位で触知しやすい」とする3が誤りであり、これが答えとなる。
舟状骨は近位手根列と遠位手根列にまたがって斜めに位置し、手関節を尺屈すると背側・橈側へ押し出されるように立ち上がるため、解剖学的嗅ぎタバコ入れの底で触れやすくなる。逆に橈屈すると舟状骨は掌屈・短縮して橈骨茎状突起の陰に入り、触知しにくい。栄養血管は主に遠位背側から入り、骨内を逆行性に近位へ向かうため、腰部より近位で折れると近位骨片が阻血性壊死に陥りやすい。さらに舟状骨のほとんどが関節軟骨に覆われて骨膜性の仮骨が期待しにくく、癒合には長い固定期間を要する。受傷直後は単純エックス線で骨折線が写らないことがあり、嗅ぎタバコ入れに圧痛があれば骨折に準じて固定し、医療機関での再検査(追加撮影やCT・MRI)につなぐ姿勢が重要である。
| 手関節の肢位 | 舟状骨の動き | 触診のしやすさ |
|---|---|---|
| 尺屈位 | 伸展して背橈側へ押し出される | 嗅ぎタバコ入れの底で触知しやすい(触診に適する) |
| 橈屈位 | 掌屈・短縮し橈骨茎状突起の下に入る | 触知しにくい |
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