学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / 外科学概論 ▸ §3 外科的感染症 / QJ31P047
理由で解く 柔道整復師
蜂窩織炎は皮下の疎性結合組織にびまん性に広がる急性化膿性炎症で、境界のはっきりしない発赤・腫脹・熱感・疼痛が主症状です。膿が一箇所にたまって出てくる「排膿」は膿瘍の所見であり、蜂窩織炎の典型症状ではありません。
蜂窩織炎の主な起炎菌はA群β溶血性連鎖球菌と黄色ブドウ球菌です。とくに連鎖球菌が産生するヒアルロニダーゼやストレプトキナーゼは、組織の基質やフィブリンを溶かして炎症を囲い込む「壁」を作らせません。そのため炎症は面として横に広がり、局所所見は境界不明瞭なびまん性腫脹となって、炎症の4徴(発赤・腫脹・熱感・疼痛)がそろいます。一方、膿瘍は好中球と壊死組織が液化した膿が一箇所に貯留し、周囲に膿瘍膜という被膜を作るため、境界明瞭で圧痛と波動を触れ、切開排膿が治療の中心になります。蜂窩織炎の治療は抗菌薬投与と患部の安静・挙上・冷却が基本で、切開しても膿は出ないことが多いのです。
| 丹毒 | 蜂窩織炎 | 膿瘍 | |
|---|---|---|---|
| 主な病変部位 | 真皮浅層・リンパ管 | 皮下(疎性結合)組織 | 組織内の限局した腔 |
| 境界 | 明瞭(堤防状に隆起) | 不明瞭・びまん性 | 明瞭 |
| 波動・排膿 | なし | 通常なし | あり |
| 主な起炎菌 | A群β溶血性連鎖球菌 | 溶連菌・黄色ブドウ球菌 | 黄色ブドウ球菌など |
| 治療 | 抗菌薬 | 抗菌薬+安静・挙上 | 切開排膿+抗菌薬 |
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