学習トップ理由で解く 柔道整復師リハビリテーション医学 ▸ §6 リハビリテーション医学と関連職種 / QJ31P018

理由で解く 柔道整復師

QJ31P018 リハビリテーション医学

出典:第31回柔道整復師国家試験(2023)午後 問18
問題
セルフケアに関連したADLを主として訓練する職種はどれか。
選択肢
1 理学療法士
2 作業療法士
3 医療福祉士
4 介護支援専門員
解答
正解2(作業療法士)
解説

食事・更衣・整容・排泄・入浴といったセルフケア(応用的動作能力)の訓練を主に担うのは作業療法士である。

理学療法士及び作業療法士法では、理学療法は「基本的動作能力の回復を図る」もの、作業療法は「応用的動作能力または社会的適応能力の回復を図る」ものと定義されている。基本的動作とは寝返り・起き上がり・座位保持・立ち上がり・歩行といった、体を動かす土台にあたる動作。応用的動作はその土台の上に成り立つ日常生活動作(ADL)で、セルフケアはまさにここに含まれる。実際の臨床では両職種が重なり合って関わり、歩行が安定しなければトイレ動作も自立しないというように連続しているが、「主として」と問われたらこの法律上の役割分担で判断すればよい。チーム医療では、それぞれの専門性を前提に情報を共有し、患者の生活場面に合わせて訓練内容をすり合わせていくことが求められる。

✓ 2. 正しい
作業療法士
応用的動作能力(=ADL、セルフケア)と社会的適応能力の回復を担う。食事・更衣・整容・排泄・入浴の練習、自助具や福祉用具の選定・適合、上肢機能訓練、家屋環境の調整などが主な業務である。
✗ 1. 誤り
理学療法士
起居・移乗・歩行といった基本的動作能力の回復が主な守備範囲で、運動療法や物理療法を用いる。歩行の自立を通じてADLを支える立場ではあるが、セルフケアそのものの訓練を「主として」担う職種ではない。
✗ 3. 誤り
医療福祉士
医療機関の相談援助職(医療ソーシャルワーカー、社会福祉士)を指す呼び方。経済的問題への対応、退院・転院支援、社会資源や制度の紹介と調整が役割であり、身体の動作訓練は行わない。
✗ 4. 誤り
介護支援専門員
いわゆるケアマネジャー。要介護認定を受けた人の課題を分析してケアプランを作成し、サービス事業者との連絡調整や給付管理を行う。訓練を実施する職種ではなく、必要なサービスへつなぐ役割を担う。
ポイント
  • 理学療法=基本的動作能力(寝返り・起き上がり・立ち上がり・歩行)の回復。
  • 作業療法=応用的動作能力(ADL・セルフケア)と社会的適応能力の回復。
  • セルフケア(食事・更衣・整容・排泄・入浴)は作業療法士が主に担当する。
  • 医療ソーシャルワーカーは相談援助・社会資源の調整、介護支援専門員はケアプラン作成と連絡調整。
  • 実際は職種間で重なるので、役割を理解したうえで情報共有しながら進める。
比較表
職種主な役割キーワード
理学療法士(PT)基本的動作能力の回復運動療法・物理療法・歩行
作業療法士(OT)応用的動作能力・社会的適応能力の回復ADL/セルフケア・自助具・上肢機能
言語聴覚士(ST)言語・音声・嚥下機能の回復失語症訓練・嚥下訓練
医療ソーシャルワーカー相談援助・社会資源の調整退院支援・制度案内
介護支援専門員ケアプラン作成・連絡調整要介護認定後・給付管理
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