学習トップ / 理由で解く 柔道整復師 / リハビリテーション医学 ▸ §3 リハビリテーション医学の基礎医学 / QJ31P017
理由で解く 柔道整復師
ボツリヌス毒素は運動神経終末からのアセチルコリン放出を止めて筋を弛緩させる。作用部位は神経筋接合部である。
A型ボツリヌス毒素を痙縮筋に注射すると、毒素は運動神経終末に選択的に取り込まれ、シナプス小胞の開口放出に必要なSNAREタンパク(SNAP-25)を切断する。その結果、活動電位が終末まで届いてもアセチルコリンが放出されず、筋は化学的に脱神経された状態となり、痙縮による過剰な筋緊張が和らぐ。軸索の伝導そのものや神経細胞体は壊さないため、やがて終末から側芽が伸びて伝達が回復し、効果は3〜4か月程度で減弱する。この「効いている期間」を活かして関節可動域訓練やストレッチ、装具療法、動作練習を組み合わせ、拘縮の予防と機能の底上げにつなげるのが治療の要点である。
| 治療 | 作用部位 | 作用の要点 |
|---|---|---|
| ボツリヌス毒素注射 | 神経筋接合部 | アセチルコリン放出を阻害、局所・可逆的(3〜4か月) |
| フェノール/エタノールブロック | 末梢神経(軸索) | 神経を化学的に変性させる |
| バクロフェン髄腔内投与 | 脊髄(GABA_B受容体) | 脊髄反射を抑制、全身性の痙縮に有効 |
| 内服の抗痙縮薬 | 脊髄・中枢/筋 | 全身に作用、眠気などの副作用に注意 |
| ストレッチ・装具療法 | 筋・腱・関節 | 持続的伸張で筋緊張を下げ拘縮を防ぐ |
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